2001 Fiscal Year Annual Research Report
喘息児が感じるQOLに影響を及ぼす要因-学童期の喘息児への面接による質的研究-
Project/Area Number |
13877433
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
杉浦 太一 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 講師 (20273203)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
石黒 彩子 名古屋大学, 医学部, 教授 (70135375)
大西 文子 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 助教授 (00121434)
|
Keywords | グラウンデッド・セオリー / インタビュー / 小児 |
Research Abstract |
1.小児を対象とした、グラウンデッド・セオリーによる質的研究について、インタビューの可能な年齢と、子どもの意図が研究者に理解可能な年齢を特定する目的で、過去に遡ってグラウンデッド・セオリーを用いた小児領域の文献を検索し、国内外の37文献について目的、方法、結果の確実性(Credibility)に重点をおいてクリティークをおこなった。その結果、海外文献におけるインタビューの対象は、両親または父親か母親である研究がほとんどを占め、看護者や教師を対象とした研究もあった。子どもに直接インタビューをした研究の対象年齢は、6歳が最年少であったが、その疾患は、日本では非常に特殊で重篤な嚢胞性繊維症であった。ほとんどの研究は、12〜22歳を対象としており、回顧的なインタビューがおこなわれていた。2歳半以上の幼児を対象とした研究も報告されていたが、データ収集は参加観察法と、遊びの中でのインタビューを元に得ていた。国内では研究自体が少なく、データの収集方法も参加観察法であった。よって、フォーマルなインタビューをする予定である今回の研究の対象者は、小学校高学年から中学生が適当であると判断できた。 2.研究上の倫理的配慮について確認するために、海外の文献を検討し、小学4年生以上を想定した研究協力への依頼文と承諾書を作成し、プレインタビューを実施して検討した。対象とした中学生の子どもからは、4年生レベルの漢字で表現した文章は読み辛く、素早い理解が困難であるとの指摘がでた。また、現在の日本の子どもらが使用している「うざい」「うざったい」などの言葉の意味が、子どもによって微妙に異なるため、インタビューの中でその都度確認していく必要性があることがわかった。さらに、思春期中期〜後期にあたる中学生へのインタビューの困難さが改めて明らかになった。今後の研究に使用する依頼文は、小学4年程度で読めるものと、中学生が普通に読めるものの2種類を作成する方向性が出た。
|