2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13878010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
吉成 啓子 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (50174967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 兆古 法政大学, 工学部, 教授 (80097146)
岩崎 晴美 法政大学, 計算科学研究センター, 助手 (20061244)
友末 亮三 安田女子短期大学, 教授 (50320031)
松前 祐司 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (30255939)
堀井 清之 白百合女子大学, 文学部, 教授 (40129896)
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Keywords | 打撃動作 / テニス・ストローク / 巧みな動作 / フーリエ・ウェブレット変換法 |
Research Abstract |
スポーツ動作の解析は、高速度カメラ、筋電図、加速度計などを用いて行われてきた。しかし、その手法は比較研究が中心であり、「熟練者の動作」=「巧みな動作」という経験的・主観的議論にとどまることが多い。そこで本研究では、スポーツ動作としてテニスのサーブを選択し、フーリエ・ウェーブレット変換法を用いて、「巧みな動作」を科学的・客観的に判断することを試みた。 フーリエ・ウェーブレット変換法による相違点抽出には基準画像を必要とする。本研究では、テニスサーブ動作時の動画像で、直前の画像を基準画像として採用した。すなわち、5フレームからなる動画像では、第1フレームを基準として第2フレームの相違点が抽出される。従って、全体として、4個の相違点画像が得られる。 被験者は、上級者として男子テニス選手1名、初級者としてテニス歴半年未満の男子1名の合計2名とした。各被験者は最大努力のフラットサーブ動作を、側方に設置したデジタルビデオカメラを用いて毎秒30コマで撮影した。 テニスに限らず打撃動作において、中枢側のsegmentの動きが先行し、末梢側のsegmentの動きがあとに続くというパターンが、望ましい動作であるとされている。本研究では、サーブ動作におけるインパクト直前の5フレームからなる動画像へ、フーリエ・ウェーブレット変換法を適用した。上級者は身体全体を弓なりにそらし、インパクトに向けて、下半身→体幹の順に大きく動かしているのに対し、初級者は、上級者のような時間差を伴う動作が無く、上肢を中心に前方に動かしているのみであることが確認でき、テニスにおける「巧みな動作」を検討する方法として、本研究の手法が有効であることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉成啓子 他: "ウェブレット多重解像度解析を用いたテニスサーブフォーム解析に関する研究"第29回可視化情報シンポジウム講演論文集. 29巻. 213-214 (2001)
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[Publications] 鈴木忠, 吉成啓子編著: "「文系知」と「理系知」の融合コンピュータによる画像暗黙知可視可"近代文芸社. 54 (2002)