2001 Fiscal Year Annual Research Report
地域通貨システムが生活者の生活意識及び金銭意識に及ぼす影響
Project/Area Number |
13878017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
中森 千佳子 金城学院大学, 家政学部, 教授 (40149133)
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Keywords | 地域通貨 / プロシューマー / 生活の質 / 生活意識 / 消費者教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高度情報社会を背景とした地域通貨システムがプロシューマー(prosumer)となるこれからの時代の生活者の生活をどのように変化させていくかを生活意識及び金銭意識を通して明らかにすることである。研究方法は調査法による。この調査の結果をふまえ、地域通貨システムによる経済環境の中で、現在の消費者がどのような過程を経てプロシューマーとして形成されていくのか、さらに、プロシューマーとして生活者が形成されるための経済環境の役割とプロシューマー教育・学習のあり方を考察する。 平成13年度は、調査対象を選定するために、わが国で地域通貨を実践しているグループ(地域)の把握と実践の状況を調べた。調査対象の選定条件は、研究目的に対応して、生活者が主体となり運営していること、特定のイベントや単発でなく日常的に地域通貨が流通している、あるいは、流通させようとする意図があること、100名程度の会員がいることなどである。候補地として、わが国で地域通貨の代表的な事例である「クリン」(北海道夕張郡栗山町)と「おうみ」(滋賀県草津市)を選定した。両地域において、運営グループ数名に運営システムと流通の実態について聞き取り、調査対象としての条件にあてはまることを確認した。「クリン」については、既に調査依頼をし、平成13年2月に郵送法による自記式質問紙調査を実施した。可能であれば、同じ調査項目で研究期間内に追跡調査を実施する予定である。「おうみ」には、調査依頼をし、調査項目を検討してもらっている。さらに、数カ所調査対象を拡大すべく、資料収集を継続している。
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