2001 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教育の必要な児童生徒に関する教育方法と教材開発の研究
Project/Area Number |
13878046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
川上 郁雄 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30250864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市瀬 智紀 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (30282148)
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Keywords | 外国人児童生徒 / 日本語教育 / 宮城県 / 現職教員 / 取り出しクラス / JSL / ESL / サポートシステム |
Research Abstract |
本年度は本「萌芽的研究」の第1年目として、研究計画に従い、以下の研究調査を行った。 第1は、「日本語教育の必要とする外国人児童生徒」の指導上の課題や問題点を把握することを試みた。本研究は、川上・市瀬が3年前から実施している「みやぎ児童生徒のための日本語教育を考える会」(MJEC)を研究ベースにしており、本年度も会員からの貴重な情報提供や助言を得た。 第2は、外部からの専門家を招いて、研究テーマに関する知見を得るとともに、学校現場の教諭や協力者を交えての研究協議を行った。この研究協議は、3人の専門家を招いて3回行った。 第3は、日本におけるJSLを相対化する方法として、英語圏におけるESL教育の視察を行った。オーストラリア、クィーンズランド州の小学校、ハイスクール、教育省を訪問し、ESLクラスを見学するとともに、学校現場の教師や行政官、およびESL教育を研究する大学教官から話を聞くことができた。日本のJSL教育を考える上で、オーストラリアのESL教育は大いに参考になった。 また、本年度は川上が仙台市内の小学校で、「日本語教育の必要とする外国人児童」に対する、いわゆる「取り出し指導」を20回行った。市瀬は研究会のホームページの充実を図り、学校現場へのサポートシステムを強化する方法を検討した。以上のように、本年度はこれらの研究活動を通じて、本研究の初年度の成果を十分にあげることができたと思われる。これらを基に、来年度の課題へ繋げていきたいと考える。
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