2002 Fiscal Year Annual Research Report
発展的実時間システムの自動検証を可能にする新しい論理的検証理論
Project/Area Number |
13878059
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 光弘 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30224025)
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Keywords | 線形論理 / 形式仕様 / 形式検証 / 実時間システム |
Research Abstract |
本年度は、第1年次に開発した論理的理論を基にした仕様、検証の有効性を確かめ、仕様、検証の新しい論理的方法論を開発した。とくに、まず実時間システムの研究分野でベンチマークとして使われている代表的な実時間システムの具体例を発展的システムの例に変形し、これに我々の方法論を適用し、われわれの論理的な方法論とこれまでの他の方法論とを比較した。(例えば、今までの静的な交通網モデルを、新たに交通網が複雑化したり、電車の本数が変化したり、列車ダイヤの改定や時間制約の変化が起こったりする進化的モデルに作り変えて検討した。) とくに、これまでのPVS言語やTLA言語などで代表されるような、伝統的な述語論理に基づいた論理的手法では、述語論理の表現力を用いて形式仕様が可能であるが、これらPVS言語やTLA言語の(および、その他の述語論理に基づく)枠組では、一般に証明可能性問題が非決定的であるため、形式的検証を体系的に遂行することができなかった。そこで彼らは、この言語使用者の責任において、与えられた形式仕様に特有な種々のInvariant Propertiesを見つけだし、それをもとに多重の数学的帰納法を適用して、検証の論理的証明を構成する、というアドホックな方法を採用していた。しかし現実の問題として、少し規模が大きな実時間システムを設計しようとすると、このような適当なInvariant Propertiesを一般の設計者自身が自分の責任で見いだすことは不可能であるのが実情である。これに対して、我々の線形論理に基づいた論理体系の枠組みは(PSPACE)決定可能であるので、仕様された実時間システムの安全性検証の証明構成(または危険性の証明構成)が自動的に遂行できる。この違いを具体的な例を用いて分析した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Mitsuhiro Okada: "A Uniform Proof for Higher Order Cut-Elimination and Normalization Theorem"Theoretical Computer Science. 281. 471-498 (2002)
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[Publications] M.Kanovitch, Mitsuhiro Okada, A.Scedrov: "Phase Semantics for Light Linear Logic"Theoretical Computer Science. 294. 525-549 (2003)
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[Publications] K.Hasebe, M.Okada: "A Logical Verification Method or Security Protocols Based on Linear Logic and BAN Logic"Hot-topic series. 2609号. 422-445 (2003)
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[Publications] 岡田光弘, 長谷部浩二: "線形論理によるセキュリティ・プロトコルの論理的検証法"電子情報通信学会「人工知能と知識処理」研究会報告集. 102. 49-54 (2002)
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[Publications] 岡田光弘: "オントロジー工学の論理的基礎III「現代のフォーマルオントロジーの動向とオントロジー工学」"人工知能. 17巻4号. 434-442 (2002)
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[Publications] 岡田光弘: "オントロジー工学の論理的基礎IV「オントロジー応用のための方法論の考察と展望」"人工知能. 17巻5号. 604-613 (2002)
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[Publications] M.Okada, B.Pierce, A.Scedrov, H.Tokuda, A.Yonezawa: "Software Security, proceedings of the International Symposium on Software Security,2002"Springer, Hot-topic Series. (2003)