2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13878133
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
清水 啓史 福井医科大学, 医学部, 助手 (50324158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 卓 福井医科大学, 医学部, 助教授 (50225637)
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Keywords | 結晶 / 電気特性 / イオンチャネル |
Research Abstract |
結晶状態と単分子との電気特性の違いを測定するのに有用なK^+チャネル(KcsA)を用いて研究を行った。 1.二次元結晶、三次元結晶の作製 大腸菌でのKcsAの大量発現系を確立した。また、大量培養から、大量精製を行い結晶化に必要な高純度のサンプルを大量に得ることができた。このサンプルを用い、結晶化条件を探索したところ、脂質二重膜中でKcsAが並び、重層した形の三次元微結晶を得ることに成功した。脂質二重膜中に埋まった状態で三次元結晶になっているため、電気特性の測定には非常に有用な結晶である。現在、より大きな結晶を得るための結晶化条件を探索中である。 2.結晶の電位測定装置の開発 ガラス電極の先端に結晶を含んだ脂質二重膜を張る方法について検討した。電極の材質と脂質組成を検討し、電流の漏れが少なく、電極自身の電気特性のよい組み合わせを決定した。現在、その電極と脂質膜の組み合わせを用いて、KcsAの単分子電気特性の測定を行っている。得られた電極と脂質膜の組み合わせは、非常に安定な二重膜を形成するため、精緻な単分子電気特性が明らかになりつつある。 3.蛍光ラベルした結晶を用いた蛍光測定 KcsAのCys変異体を作製し、大量培養、大量精製を行った。現在、単分子電気特性の測定と組み合わせて、構造変化を検出する適当な蛍光物質を検討中である。また、他のSH修飾剤と電気特性の測定を組み合わせることによって、Cys変異を導入する最適部位を探索中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hirofumi Shimizu, Chikashi Toyoshima, Shigetoshi Oiki: "Interaction between Tetraethylammonium and Permeant Cations at the Inactivation Gate of the HERG Potassium Channel"Japanese Journal of Physiology. 53. 25-34 (2003)
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[Publications] Yuji O.Kamatari, Christpher M.Dabson, Takashi Konno: "Structural dissection of alkaline-denatured pepsin"Protein Science. 12. 717-724 (2003)