2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13894019
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 貴義 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (60270790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 卓也 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50229556)
小川 琢治 愛媛大学, 理学部, 助教授 (80169185)
杉浦 健一 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60252714)
渡邉 聡 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (00292772)
夛田 博一 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40216974)
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Keywords | 分子エレクトロニクス / 単一分子エレクトロニクス / 分子集合体 / SPM / 超分子化学 / 分子素子 |
Research Abstract |
分子エレクトロニクスに関する多様なアプローチからの研究成果を報告し、現在までに提起されている課題を整理し議論を深めることで、将来へ向けての研究の方向性を提示すると共に、今後の分子エレクトロニクス研究の目標・テーマ設定を行った。そのためのワークショップを開催し、分野を越えた共同研究の端緒とした。特に、化学以外の分野に積極的に参加を呼びかけたところ、学際的・分野横断的な共同研究の萌芽を数多く作り出すことができた。具体的には以下の項目を重点的に検討した。 1.単分子エレクトロニクスデバイスへのアプローチ デバイスを構成する機能性分子の合成。スイッチ、ロジックゲートなどの設計。分子と電極とのコンタクトの形成、界面の評価。ナノ電極の作製。単分子の電子物性評価、プロープ顕微鏡等の開発と単一分子計測。単分子の電子物性理論。 2.分子集合体からのアプローチ 有機導体のデバイス展開。有機磁性体のデバイス展開。ナノ構造の構築と表面・界面の構造・物性。周期性が破綻した領域での機能設計と物性評価。強相関電子系のデバイス展開のための物性理論。 3.自己集積化と自己組織化 分子および分子集合体の集積化。分子間相互作用と機能の複合化。自己集積化によるデバイス構造の構築。表面・界面への分子集合体の吸着。分子集合体の構造および機能の時空間制御。分子集合体の自己組織化(散逸構造形成)。 4.コンピューテイングアーキテクチャと分子エレクトロニクス 量子コンピューティング。デバイスの非線形性、熱揺動と確率共鳴。欠陥耐性のあるコンピューティングシステム。 また分子エレクトロニクス研究の現状と将来展望について、議論の結果を冊子にまとめ、今後の研究領域の発展に資するべく、単行本の編集を行った。
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