2014 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪組織由来幹細胞のβ細胞分化法および皮下移植法の研究
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13F02099
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
角 昭一郎 京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (80252906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YANG Kai-Chiang 京都大学, 再生医科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / ES細胞 / インスリン産生細胞 / 分化誘導 / 細胞塊形成 / 遺伝子導入 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病は世界的に増加傾向にあり、血糖管理が困難な場合は膵臓・膵島移植の適応となるが、ドナー不足などの問題がある。このため、各種幹細胞からインスリン産生細胞を分化誘導する研究が広く行われている。幹細胞のうち、奇形腫発生が危惧されるES細胞に比し、成体組織から得られる間葉系幹細胞(以下MSCと略)は安全性に勝る。今回の研究では、ES細胞を対照に各種分化誘導法で脂肪由来MSCからインスリン産生細胞の分化誘導を試みた。脂肪由来MSCはラットの精巣上体脂肪織から得た。ES細胞はマウスのD3細胞株を使用した。 各種生理活性物質を用いた分化誘導では、第1段階でActivin AとWnt3a、第2段階でFGF-10とCYC、第3段階でRA、FGF-10、CYCとnogginを用いて前腸細胞に誘導し、第4段階でexendin-4、第5段階でexendin-4、IGF-1とHGFを用いた非接着培養で細胞塊を形成させ、膵島細胞へ分化誘導した。遺伝子導入実験では、lentivirusベクターでPdx-1、Ngn-3、MafA、NeuroD1、Isl-1およびPax-4を導入後、2週間培養した。 ES細胞では、各分化段階に特徴的な遺伝子発現を示し、最終段階ではPdx-1やMafAを発現した。しかし、インスリンに比べてグルカゴンの発現が強く、目的とする細胞の分化効率は低かった。一方、脂肪由来MSCではこのような遺伝子発現変化は観察されず、目的細胞は得られなかった。遺伝子導入実験では、ES細胞・脂肪由来MSC共にインスリンを含む膵島様遺伝子発現を認め、最終段階で非接着培養や4型コラーゲンコートによる細胞塊形成でインスリンの発現が増強した。 今回の検討では、ES細胞で有効な多段階的分化誘導によってもMSCでは膵島細胞が得られなかった。一方、遺伝子導入ではES細胞・MSC共に膵島細胞の特徴を示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)