2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03038
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 亮 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIMENEZ Z. A. 東京大学, 大学院工学系研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 温度応答性高分子 / 化学振動反応 / N-イソプロピルアクリルアミド / サーモセンサー |
Research Abstract |
人間の肌は、外部環境の変化を迅速に感知し活性化するイオンチャンネルを有する。そこで本研究では、体温近傍の温度変化に対して化学振動反応を誘起し、その変化を周期的パルス信号として発信するとケミカルサーモセンサーを開発することを目的として研究を行った。特定温度領域に上限臨界溶液温度(UCST)および下限臨界溶液温度(LCST)を持つ温度応答性ポリマーの合成を行うとともに、化学振動反応であるBelousov-Zhabotinsky (BZ)反応の金属触媒を含有するゲルマトリックスの作製を行った。可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合によりN-イソプロピルアクリアミド(NIPAAm)と両性電解質3-(N-(3-メタクリルアミドプロピル)-N, N-ジメチル)アンモニウムプロパンスルホン酸(MAPDSP)からなるブロックコポリマー(poly (NIPAAm-b-MAPDSP))を種々のブロック比で合成し、マクロモノマーも含むポリマー合成条件の探索、作成したブロックコポリマーのNMRやGPCによるキャラクタリゼーション、および高分子溶液の相転移温度測定を行った。高分子溶液の透過率は温度上昇と共に増加するが、30度近傍の温度を境に減少し、その後40度近傍で再び増加する結果となった。またBZ反応の金属触媒(ルテニウム錯体)を固定したポリジメチルアクリルアミドからなるゲルマトリックス中でBZ反応を生起させ、自励振動挙動の温度依存性を詳細に検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規な温度応答性高分子を合成することができ、目的に適合する温度応答性が確認された。
|
Strategy for Future Research Activity |
合成したポリマーのマイクロカプセル化およびそれらを含有したサーモセンサーの作製を行う。
|