2014 Fiscal Year Annual Research Report
水生植物と根圏細菌の共生系を活用した芳香族化合物汚染の浄化手法の開発
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13F03047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池 道彦 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40222856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KRISTANTI Risky 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 根圏浄化法 / ノニルフェノール / ビスフェノール / 走化性 |
Outline of Annual Research Achievements |
水生植物と根圏微生物の共生メカニズムの解明とその芳香族化合物汚染の浄化への応用を目的として、下記の2点について検討を進めた。 (1)様々な芳香族化合物汚染への根圏浄化法適用の可能性の検討:ノニルフェノール(NP)及びビスフェノールF(BPF)への根圏浄化法適用を試みた。環境水に3 mg/LのNPを添加し、ウキクサ(Spirodela polyrhiza)を栽培したところ、ウキクサを栽培しなかった実験系では6日間で20%のNPが除去されたのに対し、ウキクサを栽培した実験系において65%のNPを除去することに成功した。この実験系より単離された細菌PW1、PW3、及びPR1は、いずれも好気条件下でNPを分解し増殖するNP資化細菌であった。また、BPFを用いて同様の検討を行ったところ、初期に添加した10mg/LのBPFのうち75%が除去され、この実験系からBPF分解菌として10菌株を取得することができた。 (2)ウキクサの根分泌物の化学的特徴付けと根分泌物への根圏微生物の誘引: ウキクサの根分泌物を回収し分析したところ、有機酸としてはクエン酸、リンゴ酸、ピルビン酸、コハク酸が、糖類としてはグルコース、キシロースが、アミノ酸としては、セリン、ロイシンが多く含まれることが明らかとなった。ウキクサ根圏より単離されたアルキルフェノール分解細菌OMI株の走化性試験を行ったところ、OMI株はロイシン及びセリンに特に強く誘引されることが示された。これらの結果より、ウキクサの根分泌物に含まれるロイシンおよびセリンが、根圏への芳香族化合物分解細菌の集積に強く関与することが示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)