2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03055
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 隆行 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YU Hongjun 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 亀裂 / 界面 / Interaction Integral / 破壊力学 |
Research Abstract |
Yu研究員が開発したInteraction Integral Methodを用いて、ナノ・マイクロデバイス中の複雑な界面の破壊メカニズムを力学的に解明することが、本研究の目的である。 本年度は、単純接合したナノメートル・スケール試験片(窒化珪素/銅/シリコン)に微細な亀裂を導入し、電子顕微鏡内に設置した微小負荷装置によって亀裂進展をおこす試験に着手した。すでに、基礎的な準備を終えて、本格的な実験段階に入っている。また、異材を組み合わせた構造体に対するInteraction Integral Methodを用いた亀裂先端近傍の特異応力場の強さを精密に評価する手法を確立し、上述の実験に対する解析手法の準備も整えた。 また、Interaction Integral Methodは様々な材料の破壊特性を精密に解析できるポテンシャルを有しており、その定義に立ち返って基礎的な検討を行った。とくに、微視構造を表現するために有効なmicropolar理論に基づく材料に対する適用性について理論検討を行うとともに、数値シミュレーションを実施して、その有効性を実証した。この成果はすでに研究誌に掲載されている。さらに、熱応力による影響など、複雑な条件下の亀裂進展への適用可能性についての検討を終了しており、現在、複数の論文として投稿中および投稿準備中である。 亀裂を有するマルチフィジックス材料の破壊問題の詳細解析のために、Interaction Integral Methodの拡張適用についての理論展開に着手している。また、フェーズフィールド・シミュレーションを用いた実証にも取り組み始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析に必要な実験の準備が整い、ナノ多層構造体の界面亀裂の実験を開始していること。また、Interaction Integral Methodの適用範囲拡大で成果をあげ、国際誌に掲載されていること。
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Strategy for Future Research Activity |
実験の精密観察を行い、亀裂伝播の詳細力学解析につなげる。また、Interaction Integral Methodの適用拡大のための理論解析を継続するとともに、マルチフィジックス構造体への発展を目差す。
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Research Products
(2 results)