2013 Fiscal Year Annual Research Report
バイオプロセッシングによるリン鉱石からのリン酸製造とレアアース回収
Project/Area Number |
13F03069
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平島 剛 九州大学, 工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FARAHAT M.m. 九州大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | リン / レアアース / 浮選 / 微生物 / 物理選別 / エジプト |
Research Abstract |
エジプトには、10億トン程度の大規模なリン鉱床があり、それらにはLa、Ce、Ndなどのレアアースが約200万トン含まれていると推定されている。しかし、ドロマイト、石英、黄鉄鉱などが混在する不純物の適切な除去法が確立されておらず、利用を困難なものにしている。本研究では、リン鉱石として、エジプトのリン鉱床の異なる場所から採取した4試料(A1、P1、MP、W)のサンプルを用いた。また、高純度燐灰石、黄鉄鉱、赤鉄鉱、石英、ドロマイト試料を基礎試験用に入手した。それら鉱石を用い本年度は主に入手した各種試料の成分分析(XRD、XRF、REE分析)、岩石組織分析、ふるい分け試験などを行った。その結果、A1およびP1試料の主要脈石鉱物は、赤鉄鉱、石英、ドロマイト、黄鉄鉱、粘土鉱物であり、MP試料の脈石鉱物は、赤鉄鉱、石英、ドロマイト、W試料の脈石鉱物は、石膏、石英、赤鉄鉱であった。 陽イオン捕収剤としてDTABを用い試料A1および試料P1について逆浮選を行った。実験計画法(Design-Expert9)を用いて重要因子のスクリーニングと最適条件の決定を行った。検討した因子の最適分離条件下では、石英、粘土の約92%およびドロマイトの約70%が除去され、P_2O_5品位は、24%から31%(回収率72%)に増大した。 基礎試験として高純度燐灰石、ドロマイト、黄鉄鉱等の試料を用いてゼータ電位、接触角等の測定を行った。さらに、平成26年度実施予定の微生物を用いた浮選分離試験のために3種類の微生物(Ferroplasma acidiphilu, Bacillus megaterium and Rhodococcus rhodochrous)を選び、それらの培養試験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた研究内容をおおむね終了し、P_2O_5品位は31%までに高めることができており順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
P_2O_5品位は31%まで高められているが、黄鉄鉱品位のさらなる低減が必要である。微生物を用いた浮選により選択的に黄鉄鉱低減をはかる予定である。
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Research Products
(1 results)