2015 Fiscal Year Annual Research Report
花粉媒介行動の脳の分子神経基盤とその生態系への影響の解明
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13F03074
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹内 秀明 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (00376534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG MU-YUN 岡山大学, 自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-26 – 2016-03-31
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Keywords | 動物個性 |
Outline of Annual Research Achievements |
外国人特別研究員のWang博士はマルハナバチのコロニーの中には「注意深い(careful) 個体」と「衝動的な(impulsive) 個体」が存在することを、採餌戦略の違いから明らかにした。注意深い個体は時間をかけて蜜源を選択するが、花蜜量が多く外敵が少ない蜜源を正確に選択する。一方で衝動的な個体は短時間で蜜源を選択するが、質の高い蜜源を正確に選択できないこと(Speed-accuracy tradeoffs)を見出した(Wang et al 2015)。さらに採餌戦略における個体差が脊椎動物にもある否かを確認する目的で、Wang博士はメダカを用いて行動実験系を確立した。メダカは遺伝的背景が同一である近交系が多数、確立・維持されている。そのため近交系ごとに採餌戦略が異なることを示せれば、採餌戦略の違いは遺伝的背景の違いによると考察することができる。先行研究では、メダカに餌を与えた時に視覚刺激を同時に与えると、視覚刺激と餌の情報を連合して学習し、訓練後は視覚刺激依存に近づき行動を示すことがわかっていた(PLoS ONE 8(9): e71685, 2013)。Wang博士は、別の視覚刺激に対して電気ショックを与える実験装置を付加し、報酬と罰の両方の情報が存在する環境で、採餌行動を定量化する行動実験を確立した。Wang博士は5種類の近交系メダカの採餌行動を比較した結果、系統ごとに採餌戦略が異なる傾向があったことから、遺伝学的背景が採餌戦略を規定している可能性が考えられる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)