2014 Fiscal Year Annual Research Report
増殖因子/受容体による神経軸索再生の制御メカニズムの解明
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13F03077
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 邦弘 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70116375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Chun 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | C. elegans / 神経軸索再生 / シグナル伝達 / MAPK経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、svh-2の神経切断依存的な発現誘導に関わる転写因子としてEtsホモログETS-4とC/EBPホモログCEBP-1をそれぞれ同定した。これらの因子について解析したところ、共に軸索再生に必要であること、それぞれの欠損変異体では軸索切断によるsvh-2遺伝子の発現誘導が起きないことを見出した。さらに、ETS-4はCEBP-1と複合体を形成すること、svh-2プロモーター上に存在するこれらの因子の結合配列に変異を導入すると、svh-2の発現誘導が起こらなくなることも見出した。ETS-4タンパク質のN 端側にはPKAによるリン酸化コンセンサス配列が存在し、in vitro においてこの部位のセリン残基がPKAによりリン酸化されること、またこのセリン残基のリン酸化がETS-4の機能に必須であることを確認できた。次に、PKAの活性化因子であるcAMPの合成酵素ACY-1の欠損変異体を調べたところ、軸索再生率の低下とsvh-2発現誘導の消失が見られた。一方、CEBP-1はp38 MAPK経路の下流で機能することが報告されている。そこで、p38経路で機能するDLK-1 MAPKKKの欠損変異体でsvh-2の発現誘導を調べた結果、cebp-1変異体と同様にsvh-2の発現誘導が起こらないことを確認した。これらの結果から、PKA経路とp38 MAPK経路が共にsvh-2の発現誘導に必要であることが示唆された。また今年度はSVH-2の上流で機能する因子であるSVH-1についても詳細な解析を行い、これがSVH-2の上流で機能する増殖因子として機能するだけでなく、生育にも必須であること、またその機能はSVH-1のプロテアーゼ活性に依存することを見出した。さらにSVH-1が細胞外マトリクスタンパクであるフィビュリンの局在を制御することも明らかにして、論文として報告した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)