2014 Fiscal Year Annual Research Report
種々の天水田生態系条件下での根の可塑性発揮における遺伝子型×環境相互作用
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13F03081
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山内 章 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30230303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SURALTA Roel 名古屋大学, 生命農学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 天水田 / 根 / 可塑性 / 遺伝子型×環境相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. フィリピンイネ研究所において、これまでに収集、保存してきた品種・系統に加えて、国際イネ研究所との共同研究において評価してきたOryzaSNPパネルから選抜した数品種、名古屋大学ならびにフィリピンイネ研究所で遺伝解析用に育成してきた系統から選抜した数系統について、Line source sprinkler実験施設において耐旱性の評価を行い、DRS系統の中に有望なものを見出した。それらを親として、遺伝子解析用集団の作成を始めた。 2. 分枝ならびに深根性に関わる可塑性が異なる品種を用いて、根箱モデル実験において土壌水分ならびに硬度と、側根発育・土層別根系発育をミニライゾトロンも用いて非破壊的に追跡するとともに、深層根系による吸水速度を測定したところ、根の可塑性が吸水を介して機能的に重要な役割を果たしていることを示唆する結果を得ているので、さらに土壌硬度を1.75 g cm-3まで上げ、実験を繰り返したところその再現性を確認した。 これらの結果をもとに、土壌硬度×土壌水分の相互作用が根系発達と吸水機能に貢献することを具体的に証明した論文の投稿準備を行い、ほぼ原稿が完成した。 3. 乾燥や降水のパターンが大きく異なるフィリピン国内の以下の地域で、調査、試験から採取した試料を分析・計測し、データを整理した。その結果、土壌水分の変動は、1)乾季の方が雨季より大きい、2)土壌硬度は深層に向けて増加する傾向がある、3)土壌硬度は土壌水分と交互作用を有する、4)乾物生産における品種/系統間差異は、根長密度における変異と有意な相関を示し、とくに乾季では、より深層の根長密度と強い関係が存在すること、を示した。この結果は、有効土壌水分の存在する土層で根系の可塑性を発揮した品種/系統が、乾物生産を増加させたことを意味している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Genotypic variations in root system development, dry matter production and yield of rainfed lowland rice grown under different positions in the toposequence2014
Author(s)
Roel R, Suralta, Mana Kano-Nakata, Fiolomna Grospe, Maria Corazon Julaton, Anna Theresa Isabel O. Rebong, Andrea M. Flores, Yoshiaki Inukai, Jonathan M. Niones, Emi Kameoka, Shigenori Morita, Jun Abe, Yoichiro Kato, Yoshimichi Fukuta, Nobuya Kobayashi, Shiro mitsuya and Akira Yamauchi
Organizer
第8回アジア作物会議
Place of Presentation
ベトナム ハノイ
Year and Date
2014-09-23 – 2014-09-25