2013 Fiscal Year Annual Research Report
青枯病菌と繊維状ファージの相互作用機構解析:バイオコントロールへの利用
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13F03086
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山田 隆 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASKORA Ahmed Abd El-rahman 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 青枯病 / バクテリオファージ / バイオコントロール / 病原性遺伝子 / 溶原化組換え酵素 / ワクチン効果 / 抵抗性増強 / 防御遺伝子 |
Research Abstract |
当初の「研究の目的」、「研究実施計画」に従い、以下の4つの研究課題にっいて研究を行い成果を得た。 (1)繊維状ファージφRSM感染によって引き起こされる宿主菌病原性喪失の分子基盤の確立 : φRSMのゲノムにコードされたリプレッサー遺伝子ORF15によって、宿主病原性遺伝子が抑制されることを示し、さらにORFI5とその制御領域には系統的に2種のタイプがあることを明らかにした(論文発表)。 (2)新規小型セリンレコンビナーゼによる繊維状ファージφRSMの宿主ゲノム組み込み機構の解明 : φRSM1がコードする新規小型セリンレコンビナーゼ遺伝子ORF14の発現ベクターへのクローニングに成功し、invitr。での反応系において、組換え基質DNA配列、必須ヌクレオチド部位、酵素ヌクレオチド相互作用の詳細な解析を行っている(論文準備中)。 (3)φRSM感染菌がもたらす植物病害抵抗性増強効果(ワクチン効果)の分子基盤の確立 : φRSM感染によって非病原化した細菌の接種により、植物の防御遺伝子発現を誘導できることを示した。 (4)φRSM感染菌/青枯病ワクチンを例としての植物病コントロール用ファージワクチンの検討・探索 : 青枯病菌に感染する新規ファージを単離した。このファー一ジはφRSM型繊維状inovirusであるが、宿主域が非常に広く、グラム陰性菌β-, γ-proteobacteria各種の病原菌に感染できる(例Pseudomonas, Xanthomonas, E. colietc)。従って、ファージワクチンとして利用を拡大できる可能性が高い(論文準備中)。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)