2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 亮 京都大学, 医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KO Wen-ya 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ゲノム / 集団遺伝学 |
Research Abstract |
研究代表者が所属する京都大学医学研究科が年来、推進してきている地域ゲノムコホートスタディ(ながはまスタディ)の一環として、地域コホート構成者の一塩基多型アレイデータならびに、エクソームシークエンスデータに由来するゲノムバリアントデータをその集団遺伝学的特性について解析を進めた。2年間の予定で着任するも、予定を変更し途中にて帰国することとなったことから、従来の予定を以下のごとく変更して実施した。従来予定では平成25年度中に、ゲノムコホートデータの質と量についての討議を進め、本研究の役割分担を確定し、遺伝的多様性の集団遺伝学的解析はKo氏が主体となり、その解析のための計算機環境の整備を行うとともに遺伝的多様性と表現型多様性に関する研究を進めるための予備的解析としてレアバリアントと臨床表現型とのデータにつき、一般化している解析手法を適用して表現型関連バリアントの検出解析を実施する、予定としていた。また、平成26年度・平成27年度に本格的な集団遺伝的解析を実施し、フェノタイプデータと絡めた解析に進める予定であった。帰国が早まったことから、当初予定の計算機環境の整備は簡略なものに留め、本格的な集団遺伝学的を前倒しで実施した。その中には、より短期間で有意な結論を導くだろうと思われた、次の解析を含めた。ここで言う次の解析とは、日本人を含む東アジアの多民族遺伝子多型解析スタディグループが先年発表したデータの集団遺伝学的構造解析を併せて実施し、ながはまコホートに見られる集団の地理・歴史的推定を進めるとともに、選択圧に関する推定を実施することである。また、Ko氏の過去の共同研究者で国内にて活動中の集団遺伝学者とも適宜、意見交換を進め、研究の促進を促した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2年の予定で着任するも、期間を短縮して帰国することとなったため、在留期間にて一定の成果が得られるよう、一部、前倒しで実施したため。一部は実施を見送ることとなったが、全体とすれば、当初予定よりも順調に進んだ。残期間はそのまとめをする必要が生じることから、終了時には短縮期間相当分の達成になる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の数カ月間を残すのみとなっているが、先行研究のデータを用いた東アジアの民族間の差の研究は平成26年度は減らし、Ko氏が帰国したのちの継続課題とする。ながはまコホートの集団遺伝的解析は、地理・歴史的観点と淘汰圧的観点に関し、時間が許す限り、スタディとして完結することを前提にして進める。完遂は難しいが、研究代表者が引き継げる形を終了形態とする予定である。
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