2014 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞から誘導した角膜内皮及び上皮細胞シートのバリデーション評価法の確立
Project/Area Number |
13F03103
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西田 幸二 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40244610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DUNCAN Thomas 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 上皮 / 角膜 / 量子ドット / ナノ粒子 / 細胞シート / タイトジャンクション / 品質評価 / 共焦点レーザー蛍光顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ドナー不足や拒絶反応等の問題を抱える角膜移植に代わり、角膜へ細胞シートを移植する治療法が注目を集めている。それに伴い、細胞シートの品質を今以上確かに検証できる評価システムの構築が強く求められる。本研究課題では、光学・構造学的に細胞シートの品質を評価できる新技術の開発を行った。具体的には、半導体ナノ粒子である蛍光性量子ドット水溶液を用い、細胞シートに滴下することで、量子ドットの細胞シートへの浸潤具合を、共焦点レーザー蛍光顕微鏡等で観察し、定量的・定性的にタイトジャンクションの機能評価(バリア機能評価)を行った。 結果として、免疫染色による所定のマーカーの発現およびTEER測定により、質の良さを確認した培養口腔粘膜および培養角膜上皮細胞シートについては、量子ドットは細胞シート内にほぼ浸潤しないことが、共焦点レーザー顕微鏡観察から明らかとなった。一方で、カルシウムキレート剤でタイトジャンクションの結合機能を弱めた同細胞シートについては、量子ドットの細胞シート内部への高い浸潤が見られた。タイトジャンクションの機能(バリア機能)に基づく細胞シートの品質の良し悪しを、量子ドットの浸潤の程度から判断できることが明らかとなった(Duncan et al, IOVS,56,2215,2015 に報告)。本評価法をiPS細胞から誘導した角膜上皮細胞シートに対して実施した結果、量子ドットが細胞シート内に浸潤しなかったため、良質な細胞シートが作製できていることが分かった。今後更なる詳細検証を進めていくと共に、iPS細胞から誘導した角膜内皮細胞シートについても検証を進める予定である。本研究課題の遂行により、角膜移植用の細胞シートの新規な品質評価法を確立することができた。iPS細胞から誘導した細胞シートにおける品質評価法に、ひとつの目途を付けることができたと考えており、十分な成果を得ることに成功したと考えている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)