2013 Fiscal Year Annual Research Report
大学の情報サービス麻痺にクラウドとマッシュアップで対応する学習支援システムの開発
Project/Area Number |
13F03307
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中野 裕司 熊本大学, 総合情報基盤センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANNOUS Mnuhammad 熊本大学, 総合情報基盤センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 学習支援システム / LMS / eラーニング / マッシュアップ / 危機管理 / クラウド / Course Manaement Systems / CMS-mini |
Research Abstract |
本研究は、大学のインフラを含めた情報サービスが完全に麻痺した場合に、限られた機能であっても教育サポートを継続することができる学習管理システム(LMS)の開発研究である。クラウド上には、資料配布等可能なストレージサービスに加えて、動画配信、アンケート、ドキュメントの協同編集、認証、ブログ等様々なサービスが存在する。本研究は、これらのサービスをマッシュアップするWebアプリケーションを開発することで、全体としてLMS機能の実現を目指す。本システムをCMS-mini (Course Management System-mini)と名付ける。 今年度は、現在公開されているクラウド上のサービスのうち、LMSとして具備すべき様々な機能として利用できそうなものを調査し、APIの有無、利用条件等、実際にマッシュアップ可能であるかを見極め、可能なサービスから、そのサービスをCMS-miniの機能の一部として利用するためのWebサービスを構築していくことを計画した。調査をしながら、可能な所から既にプロトタイプシステムの開発に取り掛かっている。ベ一スとしてGoogle Apps Engineを採用し、科目、担当教員、受講学生等の情報を、標準規格であるIMS Enterprise規格をGoogle Drive上に置くことで他のLMS(緊急時ではなく通常時のもの)と一部認証も含めて連携に成功しており、コンテンツもGoogle Drive上に置いたものを呼び出せる状況にある。 今後、クラウド上の各種機能のマッシュアップにより、データベースの構築、学習履歴管理、各種LMS機能の実現を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シリアが内戦状態であり、大使館の閉鎖、郵便物の不達、安全な出国ルートの確保等で、来日の予定が9月25日から11月6日に大幅にずれ込んだため、年度内の学会発表等はできなかったが、ハイペースに研究を進め、既に開発に取り掛かっている。平成26年度は5月に情報処理学会CLE研究会での発表が決まり、国際会議出席等も予定され、成果があがりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
上記理由による来日の遅れで、研究に取り掛かるのが遅くなったが、現在はむしろ予定より早く研究が進みつつある。MoodleやBlackboardといった通常利用されるLMSと標準規格による連携等、緊急時にすぐに利用可能なシステムとしての基本部分の構築に成功しており、今後の機能追加が楽しみな状況にあり、あまり問題となるような点は見当たらない。
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