2015 Fiscal Year Annual Research Report
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13F03311
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
實藤 和佳子 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60551752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SONG YONGNING 九州大学, 人間環境学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 干渉制御 / ADHD / f-MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、定型発達児とADHD児におけるNavon効果の差に関する実験から、ADHD児における部分情報処理の優位性が分かりました。この結果は、ADHDは「細部に注意を払うことに失敗」というDSM-Ⅳの診断基準に一石を投じるものです。大脳の左半球損傷で局所情報、右半球損傷で大域情報が影響されるという報告(Rovertson & Lamb, 1991)、右脳の機能不全がADHD の一因との知見(Castellanos et al.,1994)からも、局所情報処理の優位性と局所情報干渉がADHDの指標として有効と考えられます。本知見はNeuropsychologyに受理されました。 次に、種類の異なる干渉制御間の関係性について干渉制御の責任部位を明らかにするf-MRI実験を実施しました。ストループ効果と比べ、前頭葉と前帯状皮質は逆ストループ効果に敏感であり、ストループ効果と逆ストループ効果は心理的、神経的メカニズムが違うことが明らかになりました。この結果はBehavioral Brain Researchに受理されました。 更に、アイトラッカーによる自閉症児と定型発達児の有効視野測定から、自閉症児は有効視野が狭いことが示されました。自閉症児者は局所情報の特定の機能が極めて優れている場合があること(局所処理優位)が知られますが、こうした狭い有効視野もその説明因でありうることを示しました。実験結果はPLoS ONEに受理されました。 最後に、自閉症児が人の目に注視できない(目注視障害)という仮説はこれまで恐怖表情刺激での検証に限定されてきたため、BUBBLES法を用いて恐怖・喜び・怒りの三表情条件で検討しました。その結果、目注視障害は恐怖表情においてのみ現れました。自閉症は顔処理は表情によってメカニズムが違う可能性が分かり、本結果はAutism Researchに受理されました。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)