2014 Fiscal Year Annual Research Report
インド洋北西部マカラン沈み込み帯における津波ポテンシャルの再評価
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13F03314
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐竹 健治 東京大学, 地震研究所, 教授 (20178685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HEIDARZADEH-KOLAEI Mohammad 東京大学, 地震研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-26 – 2016-03-31
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Keywords | 津波 / マカラン沈み込み帯 / 海底地すべり |
Outline of Annual Research Achievements |
2013年9月24日のパキスタン地震(M7.7)は海岸から約200km内陸で発生した横ずれ断層型の地震であったが、震源から400㎞程度離れたマカラン海岸で直径100m程度の新たな島が出現したほか、アラビア海沿岸で最大1mの津波が記録された。これらの津波記録は、断層モデルによる地殻変動、島の出現では説明できなかったが、沿岸から約60-70㎞沖合の水深2000mの海底で長さ10㎞程度の地すべりが起きたとすると説明できた。 2012年にフィリッピンで発生した地震(M 7.3)とエルサルバドルで発生した地震(M7.6)による津波は、それぞれの震源付近でのみ観測された。これらの周波数特性や津波振幅の方位依存性を調べた。2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)によって発生した津波は太平洋を何度も往復したことから太平洋全体の海水振動を引き起こしたと考えられる。数値シミュレーションと観測記録の解析から、太平洋全体における振動について調べ、観測されたスペクトルを太平洋全体の振動・地域的な振動・波源による周期特性とに分類した。2014年チリ・イキケ地震(M8.2)によって発生した津波について、太平洋の深海海底水圧計に記録された波形を解析したところ、卓越周期は21分と15分であり、これらの波源の長さと幅に相当することが分かった。また、この地震について、遠地地震波と津波・GPSデータから断層面上のすべり分布と破壊伝播速度の推定を行った。地震波からは震源時間関数が、津波・GPSデータからはすべりの空間分布が安定して推定できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は5編の論文を公表し、順調に研究は進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は最終年度であることから、これまでの研究を総括する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Fault slip distribution of the 2014 Iquique, Chile, earthquake estimated from ocean-wide tsunami waveforms and GPS data2015
Author(s)
Gusman, A. R., Murotani, S., Satake, K., Heidarzadeh, M., Gunawan, E., Watada, S. and Schurr, B.
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Journal Title
Geophysical Research Letters
Volume: 42
Pages: 1053-1060
DOI
Peer Reviewed
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