2014 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトな蛍光性ポーラス結晶を用いた高選択的ガス吸着と機構解明
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13F03335
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北川 進 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 教授 (20140303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WU Pengyan 京都大学, 物質ー細胞統合システム拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 多孔性 / 金属錯体 / 吸着 / 蛍光 / 応答性 |
Outline of Annual Research Achievements |
Wu氏はミクロ孔材料中での吸着現象を明らかにすることを目的とし、蛍光性多孔性フレームワークの開発に取り組んだ。様々な金属イオンと蛍光性有機配位子との組み合わせを検討する中で、二酸化炭素吸着に伴い可逆的な構造変化を示す多孔性配位高分子(以下PCP)の合成に成功した。得られた蛍光性PCPは、構造中にアントラセン部位を有していたが、ゲストを含む状態と含まない状態では異なる蛍光挙動を示した。すなわち、ゲストの有無に伴い、アントラセン部位がモノマーとエキシマ-発光を示すことが分かった。二酸化炭素吸着下での粉末X線回折測定や蛍光スペクトル測定を通じ、本現象は、結晶で有りながら構造柔軟性を有するPCPを用いて、固体中で気体分子吸着によって可逆的にモノマー/エキシマ-発光のスイッチングを初めて実現したものである。当該年度においては、現象のメカニズムを詳細に明らかにする目的で、類似の構成成分からなるPCPであるものの構造柔軟性に欠ける多孔性材料合成を行い、Wu氏が開発したシステムの優位性を示した。具体的には、より高密度にフレームワークが入れ子状に嵌合したPCPの合成を行い、それらが気体吸着に伴った構造変化を示さず、蛍光スペクトルにも変化が見られないことを確認した。以上のことから、構造柔軟性を有する結晶性細孔が可逆的な気体吸着現象を蛍光スペクトルの変化として読み出すメカニズムの実効性を示すことができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)