2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03374
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 東京理科大学, 学長室, 学長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PITCHAIMUTHU Sudhagar 東京理科大学, 総合研究機構・光触媒国際研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 量子ドット / 光触媒 / 水分解 / 太陽電池 / 金属酸化物 / 太陽光 |
Research Abstract |
本研究課題では, 半導体量子ドットを増感剤としたソーラー燃料製造用光触媒の開発を第一に行い, また, 量子ドット型太陽電池の開発にも取り組む. 本研究の最終目標は, 半導体量子ドット増感を利用したタンデム型電極を開発し, 水分解燃料製造における効率を10%以上, また, 量子ドット型太陽電池の開放電圧を1V以上となることを実現することにある. 本研究が成功すれば, 量子ドット技術により貴金属触媒を使用することなく低コストで高効率なデバイスの開発が可能となる。ナノ構造体の電子伝導, 増感剤や触媒材料の結晶構造を制御し, バンドエンジニアリング技術と電子移動速度論などの基礎的反応工学に大きなインパクトを与えることができ, 光捕集機能や電極触媒として働く基本技術の構築が期待できる. 本年度は以下の研究項目について予備検討を実施した. 1. エレクトロスピニング法による酸化チタンナノ多孔体の形成 透明導電膜上に直接, 酸化チタンナノファイバーを形成することに成功し, 高い電子移動と高比表面積を有する基材であることを明らかにした. 2. 軽元素や希土類元素をドープした酸化チタン光触媒の可視光応答化 具体的には, 窒素やガドリニウムをドーピングすることで, 酸化チタンの吸収端のブルーシフトを確認した. 3. 金ナノ粒子担持光触媒材料のプラズモン効果の検証 窒素ドープ酸化チタンナノファイバーには高密度かつ高分散で金ナノ粒子が担持できることを明らかにし, プラズモン効果で電荷分離を促進することを実験及びFDTD解析による理論解析で証明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り, 酸化チタン多孔体を透明電極に形成し, 太陽光を積極的に利用できるように可視光応答化やプラズモン効果を狙った金ナノ粒子との複合化に取り組んでいる. 研究を開始して半年も経っていないが(採用開始 : H25.11.11), 精力的に実験を進めており, 合成装置だけではなくインピーダンスアナライザーなどを利用した解析手法の開発にも着手するなど, 当初の計画以上に研究が進展した.
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Strategy for Future Research Activity |
量子ドット材料の開発を本格的に着手し, そのための電解液や保護膜の検討も行う. そして, ソーラーシミュレーターを使用した高効率水分解による水素製造に取り組む予定である.
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Research Products
(2 results)