2013 Fiscal Year Annual Research Report
抗ウイルス性イムノバイオティクスの飼料・食品免疫学的利用性に関する研究
Project/Area Number |
13F03397
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北澤 春樹 東北大学, 大学院農学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KANMANI Paulraj 東北大学, 大学院農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | プロバイオティクス / イムノバイオティクス / 腸管パイエル板 / 腸管上皮細胞 / ブタ / ウイルス / 免疫調節 / 食品・飼料 |
Research Abstract |
【研究の目的】近年、乳酸菌やビフィズス菌に代表されるプロバイオティクスの中でも腸管免疫調節機能性を発揮するイムノバイオティクスが注目され、国内外において飼料・食品への発展的利用性が期待されている。本研究は、ブタ腸管上皮細胞におけるイムノバイオティクスの腸管免疫調節機構解明と抗ウイルス感染免疫選抜・評価システムを基礎として、抗ウイルス免疫調節性イムノバイオティクスの選抜・評価を行い、飼料・食品免疫学的利用性を追究することを目的とする。本年度は、ブタ腸管上皮(PIE)細胞およびブタ腸管由来免疫担当細胞における抗ウイルス関連の免疫調節性を指標としてイムノバイオティック素材について選抜・評価を行った。さらに、ウシ腸管(BIE)上皮細胞における検討も着手した。 【研究成果】 1. PIE細胞における抗ウイルス性イムノバイオティック素材の選抜 PIE細胞における合成二本鎖RNAの刺激系により、乳酸菌およびビフィズス菌ライブラリーから、抗ウイルス性イムノバイオティック素材の候補菌株を選抜することができた。 2. ブタ腸管免疫担当細胞における抗ウイルス性免疫調節評価 ブタ腸管パイエル板由来の免疫担当細胞を候補菌株で刺激し、抗ウイルス性サイトカインおよび炎症・抗炎症性サイトカインの発現を指標として、菌株の免疫刺激特性を評価することができた。 3. BIE細胞における検討 BIE細胞において、PIE細胞と同様の評価を行うための条件設定をすることができた。 本研究により、腸管上皮と免疫担当細胞におけるモデル系でイムノバイオティック素材の効果を評価できたことから、次年度以降の発展的評価と機構解明の基礎が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
家畜腸管上皮細胞を用いて、イムノバイオティック素材の抗ウイルスに関わる免疫調節機能性について評価することができ、今後の機構解明とウイルスを用いた発展的評価に繋がり有意義な成果が得られた。また、その研究成果の一部について既に原著論文として公表するに至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
イムノバイオティック素材のウイルスを用いた感染および免疫調節性について、ブタおよびウシ腸管上皮細胞を用いて評価すると共に、抗ウイルス免疫調節機構について解析を行う。
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Research Products
(1 results)