2014 Fiscal Year Annual Research Report
頭蓋内胚細胞腫瘍生存例における放射線誘発認知機能障害:MR機能画像による病態解明
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13F03410
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神宮 啓一 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00451592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Li 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 頭蓋内胚細胞性腫瘍 / 放射線治療 / 認知機能障害 / 磁気共鳴画像(MRI) |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1.頭蓋内胚細胞性腫瘍放射線治療後の長期生存患者を対象に、MRI形態画像・機能画像による放射線照射後晩期認知機能障害の機構を解明する。 当院放射線治療科にて治療された頭蓋内胚細胞性腫瘍患者中、放射線治療後10年以上経過した長期フォロー例の34症例を登録した。個々の患者で継続中の外来診察に合わせ、MRI形態画像・機能画像および認知機能テストを施行した。昨年度に継続して、全症例のMRI形態画像・機能画像データを収集した。34症例のうち、30例の認知機能テストデータを収集した。 検討項目は形態的MRIでは白質不全軟化巣、梗塞巣、脳萎縮、主幹動脈閉塞、および放射線誘発性髄膜腫の有無を評価した。機能的MRIではT2*強調画像による微小血管奇形(微小循環障害を反映する)、MRスペクトスコピー(前頭葉円蓋部に関心領域を設定した)によるNAA/Cr比(神経細胞密度を反映する)、perfusion MRIによる局所脳血流量、拡散テンソル画像による拡散異方性の強さ(白質神経線維損傷の指標)を評価した。高次機能検査では、WAIS-RによるIQを評価した。また、脳全体に放射線治療を施行した群(全脳照射群)、脳室レベルのみに放射線治療を施行した群(全脳室照射群)に分け、比較検討を行った。全脳照射群では脳室照射群と比べて微小血管奇形が有意に多かった(本検討項目に関しては、現在英文誌に論文投稿中である)。一方、NAA/Cr比は2群間で統計的な有意差がなかった。perfusion MRI画像、拡散テンソル画像、および高次機能検査の解析に関しては現在解析が進行中である。
研究2.頭蓋内胚細胞性腫瘍放射線治療直後から6ヶ月との間に、MRI形態・機能的画像所見の経時変化を検討する。 計画時点では約10例程度の登録が予測されていたが、現在まで5例が登録されたのみで、またフォローが十分なされていない。現在データ収集中であり、今後は研究1を中心に解析、総括を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記研究1に関して、データ収集が予定通り終了した。データ解析は全項目の約3分の2が終了した。以上から、おおむね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
1.データ解析を継続する。 2.全体のデータを総合し、研究期間終了まで総括、発表、論文作成する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Intraventricular hemorrhage on initial computed tomography as marker of diffuse axonal injury after traumatic brain injury2015
Author(s)
Mata-Mbemba D, Mugikura S, Nakagawa A, Murata T, Kato Y, Tatewaki Y, Li L, Takase K, Ishii K, Kushimoto S, Tominaga T, and Takahashi S
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Journal Title
Journal of Neurotrauma
Volume: 32(5)
Pages: 359-365
DOI
Peer Reviewed
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