2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03759
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
小泉 聡 独立行政法人物質・材料研究機構, 光・電子材料ユニット, 主幹研究員 (90215153)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JANSSENS Stoffel 独立行政法人物質・材料研究機構, 光・電子材料ユニット, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | diamond / pn junction / CVD / electron emission |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は多結晶ダイヤモンドpn接合に用いる基板の作製、および1インチ程度の基板に対応するn型ドーピングCVD装置(主に基板ホルダー周辺)の開発を行った。基板の作製に関しては、超ナノ結晶ダイヤモンド(UNCD)薄膜をシリコン基板表面に形成した。シリコンウェハを基板として200~400nm膜厚のUNCD薄膜を形成し、半導体ダイヤモンド追成長のために10mm角試料に整形した。これにより多結晶ダイヤモンドpn接合の縦型デバイスの形成が可能となる。縦型pn接合構造は素子抵抗の低減にきわめて重要である。CVD装置の改良に関しては、通常当研究グループで用いているn型半導体ダイヤモンド薄膜成長装置は2mm角程度の単結晶基板に対応する基板ホルダー、ステージ構造をとるため、大型基板対応の改造を行った。試料導入室からトランスファーされる基板ホルダーには30mm径のモリブデン(フォーク搬送)製のものを作製した。プラズマ集中を防ぐために端部のアール加工を入念に施した。その結果、60~80Torr程度の圧力領域で1kW程度のマイクロ波電力で安定なプラズマが形成された。n型ダイヤモンド形成に用いられるリンドープダイヤモンド成長は、100Torr程度の圧力条件で行われている。本装置改良をさらに進めて高い圧力領域で安定なプラズマ形成を行うこと、およびプラズマの位置制御を行い、基板ホルダー全面に均一にプラズマ形成されるように改良することが今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多結晶ダイヤモンドpn接合の基板準備はきわめて順調に行うことができた。その一方、ダイヤモンド気相成長系としては比較的大型の1インチ級の面積に対応する装置開発を行ったところ、プラズマの安定性に問題があることが分かった。この解決が現在まで不十分であり、デバイスサイズを数mm程度に変更した。
|
Strategy for Future Research Activity |
多結晶n型ダイヤモンド薄膜成長装置のプラズマ安定性、均一性の向上を図り、UNCD薄膜を基板とした半導体ダイヤモンド薄膜成長実験を進める。同時に、ダイヤモンド基板液相表面処理の過程で偶然見つけられたLeidenfrost dropletに関する現象を簡単な実験系で一般化し、論文化する作業も進める。
|
Research Products
(2 results)