2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞骨格の病変や化学物質が筋肉の機械特性に及ぼす効果の研究
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13F03799
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 博之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90134642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEGARD BERTRAND-DAVID 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 細胞力計測 / 病的変異体 / 筋繊維収縮能 / マイクロデバイス / シリコンナノピンセット |
Outline of Annual Research Achievements |
筋ジストロフィーに代表される筋原性ミオパチーは、筋肉(骨格筋)が委縮して徐々に筋力を失う難病である。本研究は、最先端のマイクロ・ナノ加工技術を用いて製作したMEMSピンセットを用いて、障害性筋原線維の機械特性を定量計測する方法を開発し、健康な組織との差異を明らかにする目的で行った。MEMSピンセットは単一細胞を把持し、非侵襲的な機械特性計測や細胞ハンドリングができる独自のツールであり、単一細胞レベルでの細胞機械特性と病態を統合してメカノバイオロジーに関する新たな知見を提供できる。 (1)計測系の構築 まず、MEMSピンセットを培養した筋原線維に接近させて把持し、その収縮特性や剛性・粘弾性などの機械特性を測る実験系を構築した。培養基板に付着した細胞に対してピンセットを安全に接近させ、それをピンセットで挟んで機械特性を測れるように実験装置を改良した。ピンセットの位置と、ガラス基板上に接着した細胞の位置を自動的に合わせる装置と制御系を作り、動作を確認した。さらに、薄膜トランジスタと透明な電極を集積化したディスプレイ用の基板をもとに、その表面で培養した細胞に電気的な刺激を与えられる新しい細胞培養基板を作成した。細胞と同程度の大きさの電極を、基板上に稠密な二次元アレイとして配置し、集積した薄膜トランジスタによって個々の電極を選んでそこに電気刺激を与えることができる。また電極間に形成した交流電界の力で、細胞をどちらかの電極に吸引し、固定できた。 (2)病理モデル筋原線維の培養 まず、筋芽細胞を培養して筋細胞に分化させ、筋原線維を得る安定した手順を確立した。すなわち培養ラインとして確立されている筋芽細胞に、筋障害を引き起こす原因となる遺伝子変異を導入し、さらに分化誘導因子を培養液に入れることで筋細胞、筋原線維へと分化させることに成功した。上記の計測系が適用可能な試料を準備できた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
国際共同研究:フランス科学研究センター/東京大学生産技術研究所 マイクロメカトロニックシステム国際共同研究ユニット(LIMMS CNRS/IIS-UTokyo UMI2820)
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Research Products
(4 results)