2005 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類卵胞の選択的死滅制御機構とその人為支配による潜在的卵巣卵の利用
Project/Area Number |
13GS0008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
眞鍋 昇 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (80243070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 隆 神戸大学, 農学部, 教授 (80200195)
酒巻 和弘 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (20271017)
若山 照彦 理化学研究所, 神戸研究所・発生再生科学総合研究センター, チームリーダー(研究職) (40360672)
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Keywords | 哺乳類 / 卵巣 / 卵胞 / 選択的死滅 / アポトーシス / 細胞死受容体 / 細胞内シグナル伝達阻害因子 / 異種移植 |
Research Abstract |
脊椎動物は多様な生殖戦略をもつ。魚類の多くは数万〜数億のなかで幸運で優れた仔だけが生き残る。逆に、哺乳類は性周期毎に1〜10個の卵母細胞を排卵し、極わずかの仔を産み、それを大切に育てる。成熟した哺乳類卵巣には、胎児期に減数分裂の途中・ディプロテン期で休止した5〜100万個の卵母細胞が含まれ、これが性周期毎に発育・成熟して排卵に至る。この過程で、最終的に排卵にいたるものの100倍以上の卵胞が発達を開始し、99%以上が選択的に死滅する。この卵胞の選択的死滅は優秀で強靭な子孫を残す戦略として重要であるが、これを調節している分子制御機構は未解明である。本研究は、哺乳類卵巣において繰返される卵胞の選択的死滅を支配している分子機構を解明し、これをもとに細胞死を制御している遺伝子の発現をin vivo制御することで卵胞発育を人為的に支配しようとするものである。この新技術で、食肉処理場で捨てられる卵巣内の卵母細胞の有効利用を実現しようとしている。今年度は実証的研究に注力した。卵胞顆粒層細胞に特異的に発現している新規細胞死受容体を認識するユニークなモノクロナル抗体を用いてデコイ受容体を同定し、その発現動態を明らかとした。さらに細胞死受容体を介する細胞内アポトーシスシグナル伝達系を担うカスパーゼ系を阻害するcFLIPを見いだして遺伝子とアミノ酸配列を決定した。これの発現を腫瘍壊死因子α調節し、その制御に多面的機能をもつinterleukin-6が重要に関わっていることを示唆した。併行して、大型家畜の未成熟な卵胞を含む卵巣片を免疫不全マウス腎漿膜嚢に異種移植し、in vivo遺伝子導入とRNA発現阻止(iRNA)にて人為的に制御できるシステムを開発した。
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[Journal Article] Transplantation of spermatogonial stem cells isolated from leukemic mice restores fertility without inducing leukemia.2005
Author(s)
Fujita, K., Ohta, H., Thujimura, A., Takao, T., Miyagawa, Y., Takada, S., Matsumiya, K., Wakayama, T., Okuyama,A.
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Journal Title
Journal of Clinical Invesigation 115
Pages: 1855-1861
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[Journal Article] Changes in expression of anti-apoptotic protein, cFLIP, in granulose cells during follicular atresia in porcine ovaries.(review)2005
Author(s)
Noboru Manabe, Fuko Matsuda-Minehata, Yasufumi Goto, Akihisa Maeda, Yuan Cheng, Takafumi Sai, Miyuki Kohori, Maiko Endo, Junyou Li
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Journal Title
European Journal of Cellular and Molecular Physiopathology 44
Pages: 120-124
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[Journal Article] Expression and functional analysis of genes deregulated in mouse placental over growth models : Car2 and Ncaml.2005
Author(s)
Singh U, Sun T, Shi W, Schulz R, Nuber UA, Varanou A, Hemberger MC, Elliott RW, Ohta H, Wakayama T, Fundele R
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Journal Title
Developmenta Dynamics 234
Pages: 1034-1045
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