2014 Fiscal Year Annual Research Report
高速点火慣性核融合ドライバー高出力化のための低温冷却回折格子の開発
Project/Area Number |
13J00275
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三上 勝大 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レーザー / 損傷 / ダメージ / 回折格子 / 温度依存性 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
高速点火レーザー核融合用ドライバーに適応する回折格子の高レーザー耐力化に向け、低温冷却による耐力向上に着目した研究に取り組んだ。 低温冷却回折格子の開発に向け、光学薄膜の回折格子の回折特性温度依存性の評価に取り組み、低温冷却することによる回折特性への影響は僅かであることを明らかにした。一方で高温加熱による回折特性は、大きくスペクトル形状の変化が確認することができた。前年度の研究において、光学素子温度を変化させた際の分光特性の変化はほとんどなかったことから、屈折率変化の影響ではないと推測され、したがって熱膨張による格子間隔の変化によるものだと考えられる。 上記の成果より、低温冷却することで従来の回折格子を光学特性の変動を考慮することなく高耐力化を実現することが可能である。本研究成果によって、常温条件下で使用している回折格子を低温冷却するのみで高耐力化が可能であることを示した。 さらに、米国大学の研究機関において、実用化に必要な繰返しレーザー照射による光学素子中の欠陥生成を評価する系を構築し、評価に取り組んだ。光学素子中の欠陥や不純物はレーザー光を僅かに吸収し、非輻射過程による緩和による熱が発生する。この現象を利用し、僅かなレーザー光の吸収を評価する光熱偏向法を用いて不純物および欠陥の検出系を構築した。繰返しレーザー照射による不純物および欠陥量変化の評価を行い、まずレーザーコンディショニングによる不純物除去が進み、その後、欠陥生成が進む様子を検出することに成功した。また、その欠陥生成による微少なレーザー光吸収の緩和時間 (消滅時間) を評価することにより、欠陥種の推定を行った。実用化水準への適用へ向け、新たな研究手法およびシーズを明らかにした。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)