2013 Fiscal Year Annual Research Report
高速点火レーザー核融合における中性子計測による加熱効率の評価
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13J00325
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長井 隆浩 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-26 – 2015-03-31
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Keywords | 高速点火方式レーザー慣性核融合 / 中性子計測 / 燃料イオン温度測定 / 高X線バックグラウンド |
Outline of Annual Research Achievements |
・核融合反応領域計測のための中性子画像計測器の開発:加熱効率を計測するためには、正確な反応領域測定が必要である。反応領域を測定するために、核融合中性子の発生点を画像化する計測が必要である。そのために、中性子の画像化のために、中性子検出部を開発した。電子線形加速器を用いて、高速点火実験のX線環境を模擬した実験において、画像信号を取得し、実験的に空間分解能、時間分解能を確認した。 ・光電子増倍管のアフターパルス信号と弁別可能なシンチレータ発光核の選定:前回までの実験で、光電子増倍管のアフターパルス信号と核融合中性子1カウントあたりのシンチレーション信号が同様な波形をすることが分かった。計測すべきシンチレーション信号とノイズとなる光電子増倍管のアフターパルスを弁別するために、アフターパルスの時間応答よりも遅いシンチレータの発光核を選定する。通常、減衰時定数は発光波長の3乗に比例するため、現行の発光核(BBQ)よりも発光波長が長い発光核から選定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・核融合反応領域計測のための中性子画像計測器の開発:中性子画像計測のために、中性子の検出部を開発した。アルミファインハニカムを用いて、開発していた液体シンチレータをピクセル状に区分けする検出部を開発した。液体シンチレータとアルミファインハニカムを封入できる容器を開発した。また、高速点火実験に導入するために、放射線源、電子線形加速器により開発した検出部の空間分解能、時間分解能を評価した。 ・光電子増倍管のアフターパルス信号と弁別可能なシンチレータ発光核の選定:現行の発光核(発光波長:384 nm)よりも発光波長が長い発光核の減衰時定数が長いことが計測されていた。そのため、前回の計測の際に発光波長が最も長い発光核(480 nm)とそれよりも長い(535 nm)発光核のサンプルを用意した。しかしながら、中性子画像計測の分解能評価のために解析期間が延長したため、アフターパルスの弁別のための発光核の選定が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
中性子画像計測器を高速点火実験に導入し、加熱による核融合反応領域を計測する。 また、用意したサンプルの減衰時定数を測定し、光電子増倍管のアフターパルス信号と波形を比較する。比較によりアフターパルス信号よりも長井減衰時定数を持っていると確認した後に、発光核を用いたシンチレーション飛行時間弁別型中性子計測器を高速点火実験に導入し、アフターパルスと弁別した核融合中性子スペクトルを計測する。
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