2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代デバイス基板の超高平坦仕上げを実現する研磨パッドの開発に関する研究
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13J00538
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐竹 うらら 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 研磨加工 / 研磨パッド / デバイス基板 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,次世代デバイス基板の研磨加工において,基板表面の平坦性,特にデバイスの生産性に強く影響する基板外周付近の平坦性向上を目的としている.研磨加工においては基板外周付近で平坦性が著しく劣化しやすく,この問題に対し,従来,国内外で数多くの研究がなされるとともに,量産メーカにおいても活発な研究・開発が行われている.しかし,工業的に要求されている平坦性を実現できる技術はいまだなく,特に,次世代規格である超大口径シリコンウェーハの製造においては,研磨加工における基板外周付近の平坦性向上が製造プロセス全体の最重要課題とされている. 第1年度では,基板外周付近の高平坦化に有効な研磨加工工具,すなわち研磨パッドの開発を目的に,弾性学的な検討にもとづき基板外周付近の形状創成モデルを構築した.第2年度では,提案した形状創成モデルにもとづき,基板外周付近の平坦性向上に有効な研磨パッド特性を明らかにするとともに,その特性の評価方法を確立した.そして,その特性を自動で評価可能な装置を開発し,実際に様々な研磨パッドの特性評価を行うことで,形状創成モデルの精度を大幅に向上させた. 従来,研磨パッド特性には規格化された評価方法がなく,研磨パッドの選定時には慣例的な特性値が指標に用いられている.本研究で確立・開発した評価方法および評価装置は,基板外周付近の平坦性向上に有効な研磨パッドの設計指針を与えるのみならず,量産現場において非常に有用な研磨パッドの選定指標を与えるものであり,工学的・工業的に非常に重要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第2年度では,第1年度に構築した基板外周付近の形状創成モデル,すなわち基板外周付近における研磨加工量分布の創成モデルにもとづき,基板外周付近の平坦性を決定づける研磨パッド特性を明らかにすることができた.また,実際に数多くの研磨パッドの特性を調査することで,基板外周付近の高平坦化に有効な研磨パッドの設計指針を具体的に得ることができたことから,おおむね順調に進展したと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた設計指針をもとに,実際に新たな研磨パッドの開発を行うため,まずは,研磨パッド材料の特性,特に加工時に発現する特性をより定量的に評価することを目指し,開発した研磨パッド特性評価装置の改良を行う.それを用いて,市販研磨パッドを含む数多くの研磨パッド材料の特性を詳細に調査することで,新たな研磨パッドの設計指針をより具体的に得る.そして,研磨パッドの試作,特性評価および加工実験による加工特性評価を繰り返し行い,基板外周付近の高平坦化に有効な新たな研磨パッドを開発する.
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Research Products
(6 results)