2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J00677
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浅田 梨絵 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小胞体ストレス応答 / 細胞内情報伝達機構 / 発生・分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、生理機能制御における小胞体ストレス応答の役割の解明を目指している。これまで当初の計画であった「小胞体ストレス緩和によるDSS誘導性大腸炎の病態抑制」や「大腸炎病態形成における小胞体ストレストランスデューサーOASISの役割」の解析について予定以上の進展があった。そのため、今年度は並行して解析を行ってきた「褐色脂肪細胞の分化・活性化における小胞体ストレス応答の役割」についての解析を精力的に行い、以下のことを明らかにした。1)寒冷暴露やノルアドレナリン刺激によって熱産生遺伝子Ucp1の転写が誘導されて褐色脂肪細胞が活性化する際に、小胞体ストレス応答経路の一つであるIRE1α-XBP1経路の特異的な活性化が検出された。化合物を用いてIRE1α-XBP1経路を遮断すると、Ucp1の発現増加が有意に抑制された。しかし、小胞体ストレスによってIRE1α-XBP1経路を活性化させても、Ucp1は転写誘導されなかった。ノルアドレナリンを受容すると細胞内ではPKAが活性化するが、PKAをH89により阻害するとUcp1の転写誘導及びIRE1α-XBP1経路の活性化が共に有意に抑制された。以上より、小胞体ストレス非依存的かつPKA依存的に活性化するIRE1α-XBP1経路が褐色脂肪細胞のUcp1転写を誘導する主要経路の一つであることが明らかとなった。2)小胞体ストレストランスデューサーBBF2H7を欠損したマウスでは、褐色脂肪細胞の細胞質中にグリコーゲンが大量に蓄積し、胎生期から褐色脂肪組織が腫大化することがわかった。また、間葉系幹細胞を用いた解析から、BBF2H7が初期分化過程で抑制的に機能していることが明らかとなった。今後、BBF2H7の詳細な機能を明らかにすべく引き続き解析を進めていきたい。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Luman is involved in osteoclastogenesis through the regulation of DC-STAMP expression, stability and localization.2015
Author(s)
Kanemoto S, Kobayashi Y, Yamashita T, Miyamoto T, Cui M, Asada R, Cui X, Hino K, Kaneko M, Takai T, Matsuhisa K, Takahashi N, Imaizumi K.
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Journal Title
Journal of Cell Science
Volume: 128(23)
Pages: 4353-4365
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Promotion of cancer cell proliferation by cleaved and secreted luminal domain of ER stress transducer BBF2H7.2015
Author(s)
Iwamoto H, Matsuhisa K, Saito A, Kanemoto S, Asada R, Hino K, Takai T, Cui M, Cui X, Kaneko M, Arihiro K, Sugiyama K, Kurisu K, Matsubara A, Imaizumi K.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 10(5)
Pages: e0125982
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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