2014 Fiscal Year Annual Research Report
発芽種子の糖代謝プロファイリングに基づく根寄生雑草の新規防除法の開発
Project/Area Number |
13J00683
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
若林 孝俊 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 寄生植物 / ヤセウツボ / プランテオース / ノジリマイシン / 糖代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにヤセウツボ種子中の,三糖プランテオース代謝経路中のスクロースの分解がノジリマイシン亜硫酸付加物 (NJ) の添加により抑制され,その結果,発芽が阻害されることを見出した.本年度は前年度に計画していた「スクロース分解抑制による発芽阻害の分子機構の解析」として,NJ が及ぼすスクロース分解酵素インベルターゼへの影響の調査,及び,次世代シーケンサーを用いたトランスクリプトーム解析を実施した. インベルターゼの活性を試験するため,発芽種子より粗タンパク質を抽出し,粗酵素,NJ および基質となるスクロースを混合し,NJ 存在下でインベルターゼ活性が減少するかを検証した.しかしながら,NJ が存在した場合でもインベルターゼ活性はコントロールと比較して変化がなかった.一方で,NJ 処理処理種子から粗酵素を抽出しインベルターゼ活性を測定したところ,その活性は発芽種子の場合よりも低いという結果を得た.またその活性低下は液胞型酸性インベルターゼ,細胞壁型酸性インベルターゼで顕著であった.従って,NJ はこれらのインベルターゼの転写,翻訳,翻訳後修飾のいずれかの過程を阻害しているものと考えられた. トランスクリプトーム解析では,発芽種子と NJ 処理種子で各処理後時間における遺伝子発現の比較を行った結果,NJ 処理によっていずれかの組み合わせで下方制御されたコンティグが 122 個,上方制御されたコンティグが 33 個見出された.特に下方制御されたコンティグ中には,糖輸送体である SWEET や beta-amylase, beta-1,4-xylosyltransferase など多糖の分解や細胞壁多糖の合成に関わる遺伝子が含まれていたことから,NJ 処理が複数の糖質関連酵素遺伝子の発現に影響を与えることが明らかとなった.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Planteose as a storage carbohydrate required for early stage of germination of Orobanche minor and its metabolism as a possible target for selective control2015
Author(s)
Wakabayashi T, Benesh J, Yasumoto S, Akashi T, Aoki T, Harada K, Muranaka S, Bamba T, Fukusaki E, Takeuchi Y, Yoneyama K, Muranaka T, Sugimoto Y and Okazawa A.
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Journal Title
Journal of Experimental Botany
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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