2014 Fiscal Year Annual Research Report
急性骨髄性白血病におけるDNMT3A変異の機能解析
Project/Area Number |
13J00996
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古屋 淳史 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 急性骨髄性白血病 / DNMT3A |
Outline of Annual Research Achievements |
1. DNMT3A変異の標的遺伝子の造血幹細胞分画増幅における役割の検証 平成25年度にDNMT3Aがポリコーム抑制複合体1 (PRC1)と結合すること、および変異によりその結合能が亢進することを見出していたため、その造血幹細胞分画増幅における機能的意義を検証した。PRC1の構成因子であるBmi1のヘテロノックアウトによって、変異型DNMT3Aによる造血幹細胞分画の割合を増加させる効果が打ち消され、さらにBmi1のヘテロノックアウトにより変異型DNMT3Aを導入することで低下していたPU.1の発現が正常レベルまで上昇することが明らかとなった。 2. 生理的レベルにおけるDNMT3AとPRC1複合体との協調関係の解析 DNMT3A変異を有しているAML細胞株(OCI-AML3)および有していないAML細胞株(THP1)を用いて、PRC1複合体の構成因子の一つであるRING1Bのノックダウンを行い、DNMT3A変異の有無におけるPRC1複合体の機能的意義を検証した。すると、RING1BのノックダウンはTHP1では増殖に影響を与えなかった一方で、OCI-AML3では分化傾向を伴った増殖の抑制を認め、生理的レベルの発現においても変異型DNMT3AとPRC1複合体との協調関係がAML細胞の維持に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。 3. DNMT3A変異を有する白血病モデルの構築 変異型DNMT3AとHOXA9をマウス骨髄細胞に導入すると、in vitroにおいて単芽球に形質転換することを見出した。さらに、Bmi1のヘテロノックアウトによりこのマウス骨髄細胞の単芽球への形質転換能は打ち消され、2と合わせて造血幹細胞のみならず白血病細胞においても、変異型DNMT3AとPRC1の協調関係が分化の抑制に寄与していることが明らかとなった。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)