2014 Fiscal Year Annual Research Report
新奇ファラデー波の数値研究を通じた流体力学の新展開
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13J01056
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高木 健太郎 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ファラデー波 / レベルセット法 |
Outline of Annual Research Achievements |
船のタンクやロケットエンジンの燃料タンクなどにおいて、予想外の大きな波が生じて(スロッシング現象)事故に至るケースがある。このような現象を解明するため、一般的な外力が加わった際の流体界面の応答を予測することが工学的に重要である。しかし、垂直加振に限定し簡略化した流体界面の研究においても、1831年から現在に至るまで実験的には多彩な多角形や星型パターンの形成が観測される一方、理論的には未だに縞や四角形などの基本パターンの生成・維持メカニズムしか解明できていない。 本研究では、数値計算による垂直加振下における流体界面の複雑なパターンの再現と解明を目標としている。近年報告されている新奇ファラデー波の中でも、Oscillonと呼ばれる特殊なパターンが観測された2周波数加振のファラデー波に対象を絞って、数値計算による再現とメカニズムの解明に取り組んだ。具体的には以下のことを行った。(1) ファラデー波の高精度数値計算手法の開発 (2) 開発した手法の妥当性、有用性の確認 (3) rhomboidパターンを再現した計算結果と弱非線形解析結果の比較 妥当性確認については、まず計算結果と線形安定性解析結果との比較を行なった。この比較では、定量的に一致する結果が得られた。次に非線形領域の妥当性の確認のために、古典的なファラデー波のパターンである四角形と六角形パターンの再現を試みた。ここでは、実験と同じ物性値(密度、粘性等)を用い、四角形、六角形パターンを再現することに成功した。次に2周波数加振特有であり、より複雑なパターンであるrhomboidパターンの再現を試み、実験と同じ物性値で再現することに成功した。この再現は本研究が初めてである。最後に再現した計算結果と弱非線形解析との比較を行なった。この比較により弱非線形解析で課された仮定が妥当ではないことを確認し、この解析が不十分であることを示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)