2015 Fiscal Year Annual Research Report
海産甲殻類ワレカラ属の雌雄における第2咬脚を中心とした武器の適応進化を探る
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13J01080
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
竹下 文雄 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科 (水産), 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 甲殻類 / ワレカラ / 第2咬脚 / 端脚目 |
Outline of Annual Research Achievements |
ワレカラ属の第2咬脚における分泌物を特定するため、トゲワレカラCaprella scauraの雌雄を対象にHPLC-ECDを用いて分析を行った。昨年度までの研究により、本種の雄の第2咬脚の毒歯・指節先端また雌の指節先端にはロゼッタ配列をなしたtegmental glandsが存在し、その分泌物にはカテコールアミン類が含まれる可能性が高いことが示唆されている。本年度はその含有物質の特定・定量化を進めた。 アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、レボドパ、セロトニンのカテコールアミン類5種について、第2咬脚に含まれる各種濃度を標準物質との比較により検討したところ、ドーパミンが明瞭に検出された。また雌雄それぞれを第2咬脚、第1胸節およびその付属肢、その他部位に分割し、各部位に含まれるドーパミン量を比較した。その結果、雄では各部位間でドーパミン含有量が有意に異なり、他部位に比べ第2咬脚が最もその含有量が高くなった。一方、雌においても第2咬脚からドーパミンが検出されたものの、その絶対量は雄に比べ少なく、また各部位間でその含有量は変わらなかった。この結果は、本種の雄間の闘争に用いられる第2咬脚から分泌される物質にはドーパミンが高濃度で含まれることを示唆している。本結果を含むこれまでの第2咬脚の内部構造やその分泌物質に関する研究成果を昨年10月に行われた第53回日本甲殻類学会で発表した。 またこの他にも昨年度から継続していた個体群調査を昨年12月まで定期的に行っており、現在測定を行っている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)