2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J01089
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
早瀬 元 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 多孔体 / 有機-無機ハイブリッド / エアロゲル / 撥液性 / ナノファイバー / 断熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノファイバーを用いて有機-無機ハイブリッド多孔体を複合化することで力学強度を高めることを目標とし、撥液性や断熱など応用評価を行った。 ポリメチルシルセスキオキサン(PMSQ)エアロゲルの研究においては、実用化に問題点となるエアロゲル多孔体の強度の改善を目指し、PMSQとセルロースナノファイバー(CNF)の複合材料の合成研究に取り組んだ。PMSQエアロゲルの出発組成にCNFの分散溶液を加えることで複合ゲルを簡単に作製する手法を見出し、複合化によって純粋組成のPMSQエアロゲルよりも曲げに対する力学特性が改善されていくことを見出した。また、複合化によりエアロゲルの乾燥収縮が防がれ、従来のPMSQ単体組成よりも低密度な材料を得た。この複合材料の熱伝導率や撥水性、常圧乾燥の可能性を評価した論文1報が海外雑誌に掲載された。 また、これまで複合材料にはバイオナノファイバーの利用が多く検討されてきたが、無機繊維材料をPMSQエアロゲルと複合化する研究を開始した。アルミニウム酸化水酸化物から成るベーマイトナノファイバー(BNF)を中心的に用いた。BNFはpHの変化のみで単体が容易にゲル化することがわかったため、まずはBNFのみから成る無機材料の研究を行った。このゲルを超臨界乾燥することにより低密度のエアロゲルとなることを見出した。BNFから超低密度エアロゲルの作製を試みたところ、これまで報告されているどの透明固体よりも密度が低い材料を得ることができた。このエアロゲルおよび焼結体の物性を調べた論文は海外雑誌に掲載に掲載され、新聞や化学雑誌でも紹介された。 さらにBNFとPMSQを複合化した有機-無機ハイブリッドエアロゲルの研究に取り組み、界面活性剤を用いず合成を行うことでこれまでと異なる構造体が形成されることを見出した。この研究成果は既に学会発表しており、論文投稿準備中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)