2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞特異的・可逆的摂動系を用いた個体行動を司る脳内の階層的細胞ネットワークの理解
Project/Area Number |
13J01565
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神田 元紀 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 概日リズム / 視交叉上核 / マイクロ・ナノデバイス |
Research Abstract |
本年度は主に[1] ex vivo表現型解析方法の開発として、脳スライスの長期培養方法の開発および、[2]特異的かっ可逆的に細胞に摂動を与える遺伝子改変マウスの作製の2点を行った。 [1]脳スライスの長期培養を達成する基盤技術として、メンブレン上に組織を培養する培養法(従来法)とマイクロ流路による培地灌流を組み合わせたデバイスを開発した。本デバイスの有用性をPer2::LUCマウスの視交叉上核(体内時計の中枢)を用いで連続観察可能日数(発光の減衰度合い)を評価したところ、従来法では半減期が4.7日であったのに対して本デバイスでは100日以上にまで延長した。さらに培養25日目においても発光・概日振動が観察できた。本研究成果は国際学会(MicroTAS2013)にて発表し、査読付きProceedingsとして出版した。 [2] Tet systemやDREADDsを用いて様々な摂動因子を可逆的に発現させるための遺伝子改変マウス作製の準備を行った。また、全脳イメージングを用いてSCNマーカー遺伝子の脳内の発現部位を三次元的に同定し、そのマーカー遺伝子がSCN特異性を遺伝学的に担保できるか否かを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子改変マウスの作製とEx vivo表現型解析用基盤技術の確立は当初の予定通りの進捗である。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は本年度に確立した技術を用いて、作製した遺伝子改変マウスのIn vivo表現型解析およびEx vivo表現型解析を行う。
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Research Products
(1 results)