2013 Fiscal Year Annual Research Report
超音速燃焼の現象解明とエンジン解析ツール作成~physicsからdesignへ~
Project/Area Number |
13J02020
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野田 純司 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 超音速燃焼 / 準一次元モデル化 |
Research Abstract |
超音速燃焼に関する実験的研究を, 以下の3点に着目・実施した 1. 燃焼器流入気流組成変化が超音速燃焼に及ぼす影響の定量的評価 Clean(大気組成)とVitiated (12%水蒸気含)の, 2種の異なる組成の気流に対して超音速燃焼試験を実施した. 先行する他グループの実験では, 流入気流エネルギーに関して, これら2種気流間で全温もしくは全エンタルピーを合わせた2条件分の結果がある. 一方, 他のエネルギー条件に関しては, 実験結果の不足が挙げられる. ゆえに本研究では先ず, 気流全温を変化させることで他エネルギー条件での燃焼試験結果を得た. エンジン性能を示す値として推力に着目し, 主に燃焼器壁面の圧力測定を実施した. 2. エンジン解析ツールの作成 次項3.に示す外挿手法の考案のために準1次元解析を実施した. 主流と燃料の混合割合を考えるため3本の流管を考慮した. 任意断面の各流管で等しい静圧を仮定した. 本研究では燃焼流管でのマッハ数を1以上の最小数とする保炎モデルを考えた. 解析結果は, 燃料の混合効率が推力に対して大きな感度をもつと示した. 一般的に高温Vitiated気流生成はClean気流のそれと比較して容易である. 故, Vitiated気流における燃焼試験を先ず実施し, 混合高率分布を推算するのが良いといえる. 3. 地上試験結果から実フライト試験での性能予測推算をする外挿手法の考案 Vitiated気流における実験結果と, Clean/Vitiated気流条件における準1次元解析結果を掛け合わせることで, Clean気流における実験結果の推算をおこなった. 以上の解析手法を他実験での論文を引用し検証したところ, 解析におけるClean/Vitiated気流での推力比は, 実験のそれに対して6%未満の相対誤差であった. 本手法をもちいた燃焼器内最大圧力の推算値は, 該当論文(1流管準1次元解析)のそれよりも実験値に対して正確であった. 本解析手法を過去のvitiated気流における超音速燃焼試験結果に適応させることで, より実飛行状熊に近いclean気流下での結果を推算し得ることが示された.
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Research Products
(1 results)