2015 Fiscal Year Annual Research Report
慢性炎症性疾患患者に対するセルフケア支援に着目した非薬物療法の開発
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13J02124
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西口 周 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / セルフケア / スマートフォン / 疾患活動性予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度行なった症状予測アルゴリズムの縦断的妥当性検証の論文化に加え、慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease: COPD)患者の咳嗽時の音声に着目した症状変動把握アルゴリズムの作成に取り組んだ。 症状予測アルゴリズムの縦断的妥当性検証では、RA外来患者10名を対象とし、スマートフォンを3ヶ月間携帯させ、DAS (disease activity score)28予測モデルを縦断的に算出した。そして、DAS28予測モデルをスマートフォン上でフィードバックするシステムを構築し、RA患者に自身の症状を日々モニタリングさせた。一方、1ヶ月毎の通院時に血清データ等を取得し、DAS28を計測した。縦断的観察の結果、DAS28予測モデルとDAS28は縦断的観察においても概ね高い相関関係を示したが、通院時のDAS28値が高い場合は、縦断的な予測精度がやや低くなることが分かった。フィードバックシステムに関しても、対象者から良好な反応が得られた。 次いで、COPD患者の咳嗽時音声に着目し、日々の症状変動を咳嗽時音声により予測可能かどうかのパイロット研究を行なった。対象は外来COPD患者5名で、対象者にボイスレコーダーを1ヶ月間携帯させ、日々の早朝時に咳嗽時音声を取得した。また、日々の症状変動をCAT (COPD clinical test)を自記式で計測し、1ヶ月間継時的に測定した。観察研究の結果、トレンド成分を抽出した咳嗽時音声データとCATに相関関係をみとめ、咳嗽時音声を分析アルゴリズムに通すことで、COPD症状を予測することができる可能性が示唆された。COPDの進行や増悪に対して咳嗽の評価は重要であり、今回のパイロット研究は病態への早期の対応を可能にする簡便な技術となるかもしれないと考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)