2013 Fiscal Year Annual Research Report
現代ラテンアメリカ諸国における資源政策の安定性に関する比較研究
Project/Area Number |
13J02254
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 勇 京都大学, 地域研究統合情報センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 天然資源 / 政策過程 / 比較政治学 / 計量分析 / ラテンアメリカ / ボリビア / ペルー |
Research Abstract |
本研究は、2000年以降のラテンアメリカ諸国を事例として、各国の政策決定過程が安定的な資源開発政策を形成しやすいのかどうかを検討することを目的とする。この目的のために、平成25年度は、①既存研究や資料を網羅的に収集する、②統計処理ソフトと演算処理体制を整える、③論文を国内学会にて発表する、④南米ボリビア、チリ、ペルーでパイロット的な現地調査を行う、⑤多様な地域に関する研究者や研究プロジェクトへの積極的な参加や意見交換を行う、といった研究実施計画を立てた。 次のような成果が得られた。①天然資源政策に関する政治学や経済学などの既存研究や資料を収集するとともに、統計分析についての専門書を入手した。②統計処理ソフトは基本的にオープンリソースを用いて行い、演算慮理のためにパソコンを購入した。加えて、汎用度の高い世界レベルの統計データベースを購入した。③論文を国内の専門雑誌に投稿した。④南米ボリビア、チリ、ペルーに赴いてパイロット調査を行った。その際、現地の研究者や企業関係者、政府関係者に対してインタビューを行ったほか、1次データの利用可能性について現地関係者と交渉を行った。また、アメリカ合衆国で世界随一の専門書を集めるテキサス大学オースティン校に赴き、重要な古典的研究について情報収集を行った。⑤ラテンアメリカ研究者や他地域の研究者が参加する政治学の研究会において自らの研究を発表し、意見交換を行った。 以上の成果は、当初予定していた目的と計画を十分に遂行するものである。第1に、独自のデータベース作成によって今後複数の研究成果にまとめられるだけの情報が蓄積しつつある。第2に、研究成果を発表するために適切な学会や議論のポイントを知ることができた。第3に、統計分析についての訓練を積むことができ、幅広い種類の業績を発表できるような能力開発を行った。第4に、今後の本格的な調査に向けた準備作業を行うことができた。これらは次年度以降に向けて有意義な成果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初掲げていた達成課題について全て遂行した上、成果を発表するとともに、次年度以降に複数の成果を発表できるだけの情報と下準備を行うこと力宝できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、米国の研究機関に拠点を置きながら、南米の調査対象地にて本格的な調査を開始する。そのプロセスの中で、継続して情報収集とデータベースの作成ならびに質的・量的分析を行い、国内外の学会での発表や学術誌への投稿を積極的に行う。
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Research Products
(3 results)