2013 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ光ファイバーを用いた微小気泡・液滴計測の高精度化と医療計測への展開
Project/Area Number |
13J02476
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
水嶋 祐基 静岡大学, 創造科学技術大学院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 光ファイバープローブ / フェムト秒レーザー加工 / 音響キャビテーション / レーザーキャビテーション |
Research Abstract |
エネルギー・環境問題に加えて, 医療が今後我が国の主要なテーマとなることが想定される中, 光ファイバープローブ(以下OFP)計測の機能・精度・実用に対する要求はより増していく. これら要求を満たすため, これまでに研究開発してきた気泡・液滴計測用OFPに流速測定・分光測定・温度測定・集光の機能を選択的に付与し, より詳細な流体計測に加え臨床での使用に特化した多機能型マイクロOFPを提案することを本研究の目的とする. 当該年度において, OFPによる実機内気泡・液滴計測時に問題となるノイズ除去法を確立, 計測精度を実用レベルまで向上させた. すなわち, 実験では困難な光ファイバー内部の光導波の様子を計算(三次元光線追跡)により実現, ノイズとなる光信号の原因を明らかにすることで実信号の処理ルーチンを改良, 精度を大幅に改善した. また, OFPに新たな計測磯能を付加するため, フェムト秒パルスレーザー(以下FPL)による非熱的マイクロプロセス工程を独自に構築した. まず水を透明材料とみなしFPLを集光照射, 集光点での発泡の様子を高時空間分解計測(<1 [ps], <10[μ/pixels])した. さらに微小気泡生成の物理的・力学的素過程を明らかにし, 最適な加工条件を調査した. さらに, FPLを水中照射時に見られる発泡現象を多角的に考察するため, 水中での音響キャビテーション気泡の挙動と周囲液相への力学的作用を調査した. すると, 従来研究では見られなかった新たな粒子凝集機構の発見に成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
各研究テーマに関する掲載論文が目標数以上を達成していると同時に, 新たな研究テーマの発見を果たしたため.
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Strategy for Future Research Activity |
成果ありきの研究に傾倒しないこと. 修士課程までとは異なる研究となるので, 現象を正しく理解することを第一とする.
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