2014 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ光ファイバーを用いた微小気泡・液滴計測の高精度化と医療計測への展開
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13J02476
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
水嶋 祐基 静岡大学, 創造科学技術大学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 光ファイバープローブ / フェムト秒レーザー加工 / 非線形光学 / レーザーキャビテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
エネルギー・環境問題に加えて,医療が今後我が国の主要なテーマとなることが想定される中,光ファイバープローブ(以下OFP)計測の機能・精度・実用に対する要求はより増していく.これら要求を満たすため,これまでに研究開発してきた気泡・液滴計測用OFPに流速測定・分光測定・温度測定・集光の機能を選択的に付与し,より詳細な流体計測に加え臨床での使用に特化した多機能型マイクロOFPを提案することを本研究の目的とする. 当該年度において,OFPによる実機内液滴の計測精度を大幅に向上させた.前年度より構築した三次元光線追跡シミュレーションによると,液滴計測時の光信号には複数の情報が含まれており,OFPの先端形状を工夫することで液滴検出感度,計測精度の向上が見込めることが判明した.計算結果に基づき,OFPの先端を最適化,液滴径を±20%の精度で計測可能とした.また,前年度に引き続き,OFPに新たな計測機能を付加するため,フェムト秒パルスレーザー(以下FPL)による非熱的マイクロプロセスに関する実験を行った.水・アセトンを透明材料とみなしFPLを集光照射,集光点での発泡の様子を高時空間分解計測(<1 [ps], <10 [μm/pixels])した.するとFPL特有の非線形光学現象が確認され,非熱的加工条件を探る上で重要な成果を得ることが出来た.また,水以外の液体中でのFPL誘起気泡生成についての報告例は無く,世界に先駆けてアセトン内気泡生成の様子を可視化した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
年度内でのアクセプトは果たせなかったが,既に2報の論文が査読中であり,現在3報目も執筆中である.特にFPL誘起気泡生成過程については先行研究に並ぶことが出来るほどのデータを得ることが出来たため,当初の計画以上に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
物理現象の正確な理解に努める. 流体力学のみならず,プラズマ工学,光学,非線形光学,移動現象論など多分野の知識も貪欲に取り入れていく.
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Research Products
(3 results)