2014 Fiscal Year Annual Research Report
アプリシアトキシン単純化アナログのがん細胞増殖抑制機構の解明
Project/Area Number |
13J02518
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菊森 将之 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | aplysiatoxin / 発がん促進物質 / protein kinase C / がん細胞増殖抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
Aplog-1は, 海洋動物・アメフラシ由来の発がん促進物質であるAplysiatoxin(ATX)の構造単純化により得られた, 発がん促進活性をもたないプロテインキナーゼC(PKC)活性化剤である. 本化合物は, 数種のヒトがん細胞株に対して顕著な増殖抑制活性を有することが明らかとなっている. 昨年度までの構造一活性相関研究により, 10-Methyl-Aplog-1がAplog類の中で最も優れており, 乳がん細胞・MDA-MB-231や肺がん細胞・NCI-H460などを含む数種のがん細胞に対する増殖抑制活性は, Aplog-1よりも10倍以上高かった. 昨年度, さらに活性の高い誘導体を開発する目的で, Aplog-1の4位と10位にメチル基を有する誘導体(4, 10-Dimethyl-Aplog-1)を合成したが, 本化合物はがん細胞増殖抑制活性とともに, 弱い発がん促進活性を示すことが判明した. そこで本年度は, 10-Methyl-Aplog-1のin vivoでの抗がん試験および, さらなる作用機構解析に向けた量的供給を目的として, 合成法の改良を行なった. 当初は28段階の反応が必要であったが, 連続不斉中心の構築の簡略化および保護基を用いない官能基選択的反応を開発することにより, 5つの反応段階を減らすとともに各段階の収率を上げることに成功した. その結果, in vivoでの抗がん活性試験に適用できる高純度(98%以上)試料を数百ミリグラム調整することができた(総収率1.1%). これより, 10-Methyl-Aplog-1の移植がん動物モデルを用いた抗がん試験ならびに薬物動態の解析とともに, Aplog類高感受性がん細胞株に対する増殖抑制機構に関する研究が進展するものと期待される.
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため, 記入しない.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため, 記入しない.
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Research Products
(3 results)