2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロクロマチンにおけるDNA修復メカニズムの解明
Project/Area Number |
13J02547
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
磯部 真也 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | DSB修復 / Homologous recombination / 53BP1 / Rif1 |
Outline of Annual Research Achievements |
新規DNA損傷応答タンパク質SCAI/HPB66が53BP1のCDKによるリン酸化 (リン酸化S/T-P site) を認識して結合し、DNA損傷部位集積していることを示した。また、SCAI/HPB66ノックダウンによる影響を調べたところ、Homologous recombination (HR) に関わる重要なタンパク質郡のDNA損傷への集積が顕著に減退することが分かった。HRの効率をレポーターアッセイ系で評価したところ、SCAI/HPB66ノックダウンによりHRが抑制されていることが明らかとなった。2013年、53BP1のATMによるリン酸化 (リン酸化S/T-Q site) に結合するタンパク質としてRif1が同定され、HRに抑制的に働いていることが報告された。SCAIとRif1の関係を調べてみると、認識する53BP1のリン酸化サイト、制御しているリン酸化酵素が異なること、SCAIとRif1の53BP1の結合領域が同じであること、Rif1ノックダウン細胞ではSCAIと53BP1の結合が強くなることが分かった。これらの結果から、SCAIとRif1は排他的に53BP1と結合し、SCAIはRif1のHR抑制機能を更に阻害することでHRを促進していることが考えられた。実際、HR進行に重要なタンパク質の集積の減退は、SCAI, Rif1ダブルノックダウンの細胞では見られなくHR進行が回復した。 また、Rif1に結合するタンパク質として脱リン酸化酵素PP1が知られており、我々のRif1のプロテオミクスの解析からもRif1結合タンパク質としてPP1が同定された。PP1はRif1依存的にDNA損傷部位に集積すること、PP1阻害剤を添加すると、BRCA1の集積が増加することから、PP1とDNA損傷に関しても新たな展望が得られそうである。 以上の研究結果を論文にし、現在投稿中である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)