2015 Fiscal Year Annual Research Report
紛争後社会の再構築と人々の和解に関する地域研究:ウガンダ北部アチョリの事例より
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13J02856
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川口 博子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際刑事裁判所 / 元子ども兵士 / 慣習法 / 紛争 / 殺人 / 弔い |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度には、4月から11月、また2月から3月までの計9か月にわたってウガンダ共和国北部において現地調査をおこなった。まず、慣習法による殺人の賠償に関する定量的なデータの収集した。ウガンダ北部アチョリ地域において、これまで調査をおこなってきた7つの首長領を対象にして、2000年以降に実施された賠償の支払い件数を数えた。また、そのさいに首長や書記に立ち会ってもらい、事件の概要や当事者の社会関係についても詳細に記録した。これをもとに、投稿論文の執筆を開始した。そして国際刑事裁判所の捜査に関する参与観察と聞き取り調査をおこなった。2015年2月から10月までのあいだに、ウガンダ北部のグル県にて際刑事所がおこなった被害住民への聞き取りについて、その現場の観察と対象者に対する聞き取り調査をおこなった。また70世帯の村を対象にして、紛争経験に関する聞き取りをおこなった。これによって、2016年度から研究会などで報告をおこなっている。また元子ども兵士に対する聞き取りをおこなった。3年間、誘拐されて反政府軍に従軍した青年による経験の語りを聞き取った。この聞き取り調査が、優れいている点は、従来元兵士の紛争経験はインタビュー調査でしか行われてこなかったことに対して、長期間元兵士と寝食を共にしたわたしが、元兵士による自発的な語りを聞き取った点である。このことによって、兵士が自発的に語りだす状況やその場にいる人々との社会関係を記述することができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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