2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J02916
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
舟橋 弘晃 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | エリートスポーツ政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、エリートスポーツ政策に対する価値評価に影響を与える要因を,Fishbein and Ajzen(1975)の態度―行動モデルを用いて検証した.その結果,高年齢で,世帯年収が高く,自国アスリートが活躍することが日本社会や自身とって多くのベネフィットがあると認識しており,エリートスポーツ偏重の政策推進によって発生するリスクの認知レベルが低く,日本人アスリートを社会におけるロールモデルであると感じているものほど,表明する支払意志額(WTP)が高い,つまりエリートスポーツ政策の価値を高く評価していることが明らかになった.また,この価値評価には,日本の国際競技力の向上に責務を有する関連組織の社会的信頼や,国際競技力向上に関係する施策に関する国民の知識レベルは影響を与えないことがわかった.これらの結果は,態度と行動に関する基礎理論に裏付けられていることや,解釈の可能な範囲であることから,結果の理論的な妥当性を示すものであった. さらに、エリートスポーツ政策に対する国民の受容態度の形成メカニズムの検証を試みた.本研究で得られたクロス・セクション・データによると,エリートスポーツ政策に対する受容態度モデルは2層の因果構造から構築されていることが示された.受容態度はエリートスポーツサクセスがもたらす私的・社会的ベネフィットとエリートスポーツが孕むリスクの認知のバランスに規定される.そして,それらのベネフィットやリスクの判断は,エリートスポーツ政策アクターに対する信頼とアスリートのロールモデルとしての認識に依存することが証明された.得られた結果は,社会心理学における態度形成理論や先行研究のエビデンスに矛盾しなかった. これらの研究成果は国内・国外の学術会議における口頭発表や学術論文への掲載を通じて社会発信された.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)