2016 Fiscal Year Annual Research Report
ハムストリングス肉離れ受傷メカニズム解明への科学的基礎
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13J03328
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
東原 綾子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ハムストリングス / 体幹 / 外乱 / 筋活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハムストリングス肉離れ受傷リスク要因として体幹運動が影響することが報告されていることから,体幹運動制御時のハムストリングスの筋活動動態を明らかにする必要がある.本年度は,体幹への機械的外乱に対するハムストリングスの活動応答を外乱予測の可否で比較し,下肢外傷発生に関係が深いとされる体幹運動制御時のハムストリングスの筋活動動態を明らかにした. 男性スポーツ選手を対象とし,予測下または非予測下で体幹部に前方方向の外乱を与え,その時の大腿二頭筋および半腱様筋の筋活動応答,体幹の矢状面上の並進加速度を分析した.その結果,体幹の最大加速度は予測条件と比較して非予測条件において有意に増大した.また,大腿二頭筋と半腱様筋に関して,非予測条件における外乱後の筋活動開始潜時は予測条件と比較して有意に遅延し,外乱開始後100ms以降の筋活動応答が有意に増大した. 本研究結果は,非予測的な瞬時の体幹動揺に対してハムストリングスの筋活動増大が体幹運動制御に寄与していることを示すが,外乱を予測可能な状況と比較して筋活動開始時間の遅延が認められたことから,それに起因した姿勢動揺への補償として過剰な筋活動が生じたと考えられた.本研究で認められたような非予測状況下での体幹運動の増大に伴うハムストリングスの過活動は肉離れ受傷リスクを高める可能性が示唆される.このことから,ハムストリングス肉離れ受傷予防トレーニングにおいて,筋力トレーニングに加えて反応課題に対する動作制御能力の向上を目的としたトレーニングプログラムを採用することが必要であると考えられた.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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