2014 Fiscal Year Annual Research Report
過大規模連合の多項選択モデル:州政府の政権成立までを射程に
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13J03560
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
新川 匠郎 上智大学, グローバル・スタディーズ研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013 – 2015-03-31
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Keywords | 議会制民主主義 / 連立研究 / 州政府 / オーストリア : ドイツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は政党間の幅広い合意に基づく政権、いわゆる大連立政権について研究するものであった。そこでは、なぜより多くの政党間での合意が組閣の際に重視されるのか、との問いをもって研究を進めた。この問いへ答えるにあたっては二つの点に着目した。一点目は政党間の連立に関する理論枠組みについてである。中でも、過大規模連合と呼ばれるモデルに着目した。二点目はこの理論枠組みの応用可能性についてである。そこでは取り分け、サブナショナル・レベルで見出せる合意型の政権への応用可能性に着目した。本年度は、以上の点を検討するための調査を行い、以下の二点を明らかにした。 一つ目は、過大模連合の理論枠組みについての研究調査と関係している。これまで、この理論枠組みは合意型の政権の成立を説明する際に次の条件を考慮してきた。それは多党制、並びに二院制という条件である。これに対してこの研究調査は、二党制かつ一院制であったにも関わらず合意型の政権が成立した事例に目を向けた。この事例の調査の結果、政党の合意を促す一院制の存在を明らかにした。 二つ目は、理論枠組みの応用可能性に関する研究調査と関係する。これまでの研究は、合意型の政権か否かに関して、次の分類方法を用いてきた。一つ目は一意的な指標だが機械的なもの、二つ目は質的な情報を考慮するが恣意的なものである。この研究調査では、オーストリアとドイツの州で見出せる政権を分類するにあたって、上述の二つの分類方法の問題が顕在化することを確認した。これを踏まえて、合意型の政権の分類の再考を試みた。そこでは合意型の政権か否かではなく、どれほど合意型の政権であるのか、という観点から分類方法を検討した。具体的には、オーストリアとドイツの政党の有する合意型の政権に対する認識的な区分に着目している。そして、この質的な情報をいくつかの一意的な指標によって表現できることを明らかにした。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度をもって廃止となっているため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度をもって廃止となっているため、記入しない。
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Research Products
(3 results)