2013 Fiscal Year Annual Research Report
行動理解とデータマイニング技術を適用した人物意図推定・行動予測
Project/Area Number |
13J03633
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
片岡 裕雄 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 行動予測 / 行動認識 / データマイニング / ナイーブベイズ識別器 / 事後解析 / 事前予測 |
Research Abstract |
本提案では, 屋内空間において人物の高次な意図や行動の事前予測を実現することを目的としている. 本年度の研究成果としては, ①行動認識技術の精度向上や②データマイニング技術を適用した行動の予測に着手して成果を上げた. ①については姿勢情報や見えの情報から行動を認識している. 姿勢情報からの行動認識に関しては距離センサを用いて姿勢を取得しているが, その中でも効果的な特徴量のみを識別に適用できるように学習している. 膨大な空間から効果的な探索を行う際にはマイニングアルゴリズムを適用して識別精度の高い特徴のみを取得できるように拡張した. 見えの情報からの行動認識については, 画像中の密な特徴点抽出とその周囲からの特徴記述が非常に効果的であることが分かった. さらには2つの画素から抽出する, 共起性を考慮した特徴量の考案により行動認識の精度を高めることに成功した. ②について, 時系列行動と時間帯を要素としてデータマイニングにより行動を予測するフレームワークを確立した. 事前知識としては手動により取得したデータベースであり, 予めナイーブベイズ識別器により確率計算を実行した. 実験では, 実際の屋内環境(研究室, 家庭環境)においては行動認識アルゴリズムにより行動タグを得て, ナイーブベイズ識別器により実際の環境において行動を予測した. ベイズ則を適用して確率を計算しているので, 予測行動のランク付けが可能である. 行動予測に関しては必ずしも100%の精度が保証されるものではないので複数の選択肢を同時に保持する事が必要である. コンピュータビジョン分野において行動予測はカメラにより撮影した映像に出現していない情報を取得するので, 非常に困難な課題であった。本提案ではデータマイニングの介入により数秒先(約2.0~20.0秒の予測)の情報までを予測可能とした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在の成果では行動認識技術の拡張をすると同時に入力データベースが手動であるという前提はあるものの行動予測のフレームワークが出来ている. 行動認識では最先端アルゴリズムの拡張に成功し, 行動予測では時系列行動や時間帯の要素を解析して行動予測のフレームワークを実現している.
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Strategy for Future Research Activity |
行動予測が実現可能ということは実証済みであるが, 行動認識の精度が未だ不十分であるため状況が限られてしまうという問題点がある. 今後は認識精度を高めるだけでなく, データベースからノイズを取り除く「データクレンジング」について取り組む必要がある. 更には予測時間と予測の精度の対応を取る必要もある. 予測は必ずしも長い時間が良いわけでなく, 最適な予測時間についても検討を重ねる.
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Research Products
(8 results)